[日商簿記2級]難易度や偏差値は?合格できればすごい?他の資格や大学レベルとの比較情報もアリ!

日商簿記2級は知名度が高く毎回5万人くらいの方が受ける超人気試験と言えます。
そんな簿記2級ですが、気になるのはその難易度ではないでしょうか。
毎回の試験直後や合格発表後のTwitterを見ていると


と言った声が多く、特に最近は連結会計も1級の範囲から追加されて難しくなったと感じています。
どれくらいの覚悟をもって受ければいいのか、偏差値はどれくらいか、少しでも難易度を下げる方法は無いのか、他の資格では似たような難易度はどれくらいの物があるのか・・・等々、受験者なら気になるであろう情報をまとめていきます!

日商簿記2級の難易度について
まずは難易度について、数値をもとに分析していきます。
日商簿記2級の各回の合格割合から見る難易度
直近の試験で見ると日商簿記2級の合格率は以下のようになっています。(すべて小数第一位四捨五入、商工会議所の2級受験者データより引用)
- 154回・・・29%
- 153回・・・27%
- 152回・・・25%
- 151回・・・13%
- 150回・・・15%
こうしてみると良い時でも大体10人中2~3人しか合格できない計算になり、大半の人は合格できないことからも結構な難易度の高さになると言えるでしょう。

合格率の推移に関して深堀した記事もあるので是非ご覧ください。
難しい回もあれば簡単な年もある
上記の合格率を見てもわかる通り、151回は13%しか合格している方がいないにもかかわらず、148回はその倍以上の30%の方が合格しています。
このように回によっても難易度に差があり、特に簿記の場合は70点以上合格といった絶対評価をしているため、ボーダーに達する人がいなければその回は合格率が下がり難易度が高かった・・・と言われるようになります。
相対的に見て上位何%を合格させると言った相対的な試験でない分このように毎回の難易度に左右されてしまう側面が簿記にはあります。

独学で合格できればすごい?
簿記2級は年々難化しており、独学で合格できればすごいです。
しかし、簿記にはその上の1級が存在しており、2級レベルの合格者数も決して少なくありません。
したがって、たとえ合格できても慢心せず、さらに上の級を目指したり実務経験をつけたりと努力を継続することが望ましいです。
単純に日商簿記2級は難しい
統計からみたデータを覗いてみても、単純に簿記2級は決して難易度の低い試験ではありません。
実際に筆者も受験して感じましたが、簿記3級から比較するとつまづくポイントも多かったので、どのようなポイントが難しかったかも書いてみようと思います。
工業簿記に苦手意識を持つ人が多い
3級で扱う商業簿記は多少計算問題もありましたが、どちらかというと理解+暗記(記憶)が主でした。そのため覚えてしまうのが得意な方は短期間で詰め込む一夜漬け的な学習が通用しました。
しかし2級になってくると工業簿記と呼ばれる工場をメインとした取引が生じます。こちらは商業簿記以上に計算をすることになり、完全に数学・算数的な思考が必要になり苦手意識を持つ方が増えるように感じています。
計算問題は根本的な理解が必要で一夜漬けで乗り越えるのはほぼ無理なのであらかじめ対策をしておきたいですね。

商業簿記にも計算力が問われるように
工業簿記だけでなく商業簿記でも3級と比較して減価償却の方法が増えたり、有価証券の洗い替えや評価替えを行ったりと計算問題が増え、加えて取引も増えるので覚える量が増えてきます。
この計算も慣れなければ複雑でなかなか点が取れません・・・。
いずれにしても正しく正確に計算する必要があり、電卓の正しい使い方がかなめとなってくるので今まで暗記に頼っていた方こそ早めに計算になれるように問題にとりかかりましょう。
近年特に難しくなった傾向にある?
特に注目すべきはここ1年で10%半ば~前半を辿っており、回を重ねるごとに難化していることが分かるかと思います。
この背景には出題範囲の見直しがあり、連結会計やリース取引と言った複雑な論点が取り入れられたことが原因にあると言えます。
これ以降、難易度に関して見直しが入るとは言えず、易化する可能性も低いため、過度な期待はしないように心がけましょう。
むしろ今受けることが今後の将来で一番容易な段階かもしれません。早め早めに策を立てて学習していきましょう。
簿記2級の偏差値は58!他資格や大学入試と比較
次に偏差値です。
簿記2級の偏差値は58(参照)で、難しい部類ではあるものの難関!とまでは言い切れません。
50が平均であり、60を超えたあたりから難関資格とされているので、偏差値の面から考えるとちょいムズ試験位に捉えておくのが良いでしょう。
とはいっても各回ごとにここまで合格率のばらつきが多いと、単に58と断定するのではなく、54~60くらいで幅があるように考えておいた方が良いかもれしませんね。
簿記2級とその他の資格で、似たような難易度の資格と比較してみましょう。
どれも有名資格なので聞いたことがある方が多いと思います。
日商簿記2級と基本情報技術者試験の比較
日商簿記2級 | 基本情報技術者 | |
難易度 | 58 | 50 |
知名度 | 高 | 高 |
求人数 | 多 | 多 |
将来性 | ◎ | ◎ |
受験料 | 4,630円 | 5,700円 |
まずはIT系国家資格である基本情報技術者試験になります。こちらもIT系登竜門とのことで人気のある試験ですね!
偏差値は50とされておりまさに平均的なレベルの試験で、合格率も20%。したがって、この数値から見ると難易度の高さでは簿記2級に軍配が上がります。
これは基本情報技術者試験の午前問題がほぼ使いまわしで、午後も選択式の為ある程度勘で戦えることも起因していると言えます。
しかし基本情報技術者試験にはプログラミングの壁があり、これを苦手とする場合、基本情報の合格可能性は一気に下がります。
コンピュータ上での計算と簿記の計算手法は全く違うため、慣れてない計算手法に対して「偏差値が低いから大丈夫^^」と高を括ってダブルライセンスを狙うと痛い目にあいます。

日商簿記2級と宅地建物取引士の比較
日商簿記2級 | 宅地建物取引士 | |
難易度 | 58 | 57 |
知名度 | 高 | 高 |
求人数 | 多 | 多 |
将来性 | ◎ | ◎ |
受験料 | 4,630円 | 7,000円 |
簿記2級と人気度の面でも張り合うのが宅地建物取引士です。
宅建士も偏差値は57と難関よりの資格であり、平均合格率も15%なのですが、それでも若干簿記の方が難しいかなと言った具合です。
宅建の問題は法律よりで勉強内容も違い、また、年に1回しか受験できないことも考えると機会が少ない分、取得のハードルは高くなりますね。
ダブルライセンスを狙う場合は最初に宅建士を取ってしまった方が計画が立てやすいのではないでしょうか。

日商簿記2級とFP2級の比較
日商簿記2級 | FP2級 | |
難易度 | 58 | 48 |
知名度 | 高 | 中 |
求人数 | 多 | 中 |
将来性 | ◎ | 〇 |
受験料 | 4,630円 | 8,700円 |
同じ2級で知名度もあるファイナンシャル・プランニング技能士2級との比較も行います。
FP2級は偏差値は48なので簿記2級の方が難しく、FP1級でも58の為、合格の狙いやすさはFP2級 > 簿記2級 = FP1級のような形になります。
ただ、FP2級も宅建寄りの法律を聞く問題が多く、筆者も結構な時間をかけて勉強していますがなかなか難しいと感じております。
記憶が得意か計算が得意か、法律が得意か会計が得意かと言った指標も念頭に置いて狙うと良いのではないでしょうか。
因みに簿記とFPも相性が良く、両方持っていることで個人の面からと企業の面両方からのお金の動きを見ることができるようになります!
大学で偏差値58と言えば地方国立大レベル
参考までに、大学入試で偏差値58というと三重大学・信州大学・岩手大学などの地方国立大レベルです。
このことからもそれなりに難易度が高いことが分かりますね。

難易度に左右されず日商簿記2級に合格するために
偏差値58と言われると平均より難しいんだ・・・と尻込みしてしまうかもしれませんが心配いりません。
しっかりと対策さえしておけばどんなに合格率が低い回でも合格をすることができます。

少しでも簡単に分かりやすく理解できるための教育環境やテキストが整っており、先人たちが切り開いてきた勉強方法もそれなりに確立しています。
ここではそういった試験勉強を始める前に知っておきたかったことを紹介していきます!
勉強方法を押さえよう!
試験でもゲームでも仕事でもなんでもそうですが、正しい攻略方法、勉強方法というものはあります。例えばポケモンだったら効果抜群の技で攻める、卓球なら戻りを意識する。そういったところですね。
その基礎を蔑ろにしてしまうとどんなに勉強を重ねても定着が遅く、逆に基礎を身に着けてしまえば他の人よりも圧倒的に短い時間で知識を吸収することが可能となります。
詳しい勉強の仕方やスケジュールの立て方、どこを重点的に勉強すべきかと言った情報は以下にまとめているので是非参考にしてください。
テキスト選び
勉強する場合はテキスト選びも重要になってきますよね。
ただ一般的に良いとされているテキストを購入しても人によっては合わなくて遠回りになってしまうこともあります。
そうならないために選び方をどうするか、また、安く買うためにどうすれば良いかと言ったお得情報も書いた記事があるので是非ご一読ください!

通信講座
時間がなかなか取れない、一人ではモチベーションを保てない、そういった方は通信講座を受けて自身を強制的に机に向かわせることで、時間を確保することができて良いのではと思います。
この点に関してはさらに深く見ていきましょう。
スクールを受けるメリット
通信講座やスクールを受講すると得られるメリットに関してですが、大きく分けて2つです。
1つ目は講師の先生方は今まで相当数の合格者を輩出してきたプロなので教育のノウハウを熟知しているといった点です。
ココがポイント!と強調していった点は毎回試験に出ますし、分からない問題があって質問したとしてもすぐに答えを得ることができるでしょう。
2つ目は周りにも同じ志を持った受験者がいるのでモチベーションを保ちやすいと言う点です。
独自で勉強してしまうと偏ったり間違ったりした解釈につながることもあるので、そういった事態を避けるためにもスクールを受講するのはおすすめです!
おすすめはフォーサイト一択
スクール自体はいくつかありますが、その中でも特におすすめできるのはフォーサイト一択になります。
理由としてはいくつか挙げられますが、まずはコストの面です。
フォーサイトの受講料は3万円前後(各種割引あり)となっていますが、他の大手スクールは10万円近くかかります。
それでいてテキストも充実しており、非常にわかりやすくなっています。
加えてe-ラーニングシステムでは短答問題や単語帳もついており、スキマ時間を活用して勉強を進めることができます。

その他の講義
簿記2級を扱う講義はこれだけではありません。
他にも筆者が良いなと思うものを集めてみたので、気になる方は是非ご一読ください!
日商簿記2級の難易度まとめ
今回は簿記2級に関する難易度の話になりました。
難易度が高くても時間さえ確保できれば、また、勉強法さえ確立してしまえばたとえ独学でも決して合格できない資格ではありません。
合格してから得られるメリットも大きいので、是非諦めずにチャレンジしてみてください!



福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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