[日商簿記2級(商業簿記)]消費税[無料講座・例題付き!]

2021年8月23日

日商簿記2級 消費税

今回は日商簿記2級における消費税について学習します。

チョロ
チョロ
そういえば、消費税は法人税等には含まれないんでチュか?
キュー
キュー
消費税は売買取引時に発生するからまた別の仕訳が必要やで

消費税

消費税はモノやサービスに対して課される税金で、購入した側の人が負担する税金です。

特に卸売りや小売りでは他社から商品を購入してお客さんに販売するため、消費税を支払うケースもあれば受け取るケースもあります。

それぞれの仕訳について、例題を通してみていきましょう。

消費税率は10%とする。

①ひまわり商事はすすき商事より商品22,000円(税込価格)を仕入れ、代金は現金で支払った。

②ひまわり商事は商品33,000円(税込価格)を売り上げ、代金は現金で受け取った。

③決算につき、仮払消費税と仮受消費税を相殺し納付額を決定する。

消費税を支払った時の仕訳

商品を仕入れた時は、税抜きの仕入れ額で仕入を計上するとともに、支払った消費税額を仮払消費税(資産)で計上します。

仮払消費税の額は\(22,000円×\frac{10\%}{100\%+10\%}=2,000円\)と算出します。

チョロ
チョロ
計算方法がちょっと複雑でチュ
借方 金額 貸方 金額
仕入 20,000 現金 22,000
仮払消費税
(資産の増加↑)
2,000

消費税を受け取った時の仕訳

商品を売り上げた時は、税抜きの売上価格で売上を計上するとともに、受け取った消費税額を仮受消費税(負債)として処理します。

仮受消費税は33,000円に10%含まれているので\(33,000円×\frac{10\%}{100\%+10\%}=3,000円\)と算出します。

借方 金額 貸方 金額
現金 33,000 売上 30,000
仮受消費税
(負債の増加↑)
3,000

決算時の仕訳

決算時には会社は支払った消費税(仮払消費税)と、受け取った消費税(仮受消費税)の差額を税務署に納付します。

そこで、決算において仮払消費税と仮受消費税を相殺します。

なお、貸借差額は未払消費税(負債)または未収還付消費税(資産)として処理します。

借方 金額 貸方 金額
仮受消費税 3,000 仮払消費税 2,000
未払消費税
(負債の増加↑)
1,000

また、消費税の確定申告をして、納付したときは未払消費税(負債)を減少させます。現金で納付したとしたら以下のような仕訳となります。

借方 金額 貸方 金額
未払消費税
(負債の減少↓)
1,000 現金 1,000
キュー
キュー
ちなみに消費税の処理は税抜方式と税込方式があって、この流れは税抜方式やけど、試験対策上は税抜方式を押さえておけばええで
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消費税・例題

例題を解いて慣れていきましょう。

問題

次の仕訳をせよ。

金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。

(例:現金 500、商品 1,000,000)

また、仕訳が複数行に渡る場合、金額の多い物から順に書き、不要なところは空白のままにしておくこと。

使える勘定科目は以下のものとする。

なお、仕訳にあたっては税抜方式とすること。

勘定科目:[現金][当座預金][仕入][売上][仮払消費税][仮受消費税][未払消費税][未収還付消費税]

問1

商品8,000円を仕入れ、代金は消費税800円とともに現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額

問2

商品6,000円を売り上げ、代金は消費税600円とともに現金で受け取った。

借方 金額 貸方 金額

問3

決算につき、仮払消費税と仮受消費税を相殺し、消費税の納付額を計算した。

借方 金額 貸方 金額

解答(クリックで展開)

消費税・まとめ

今回は消費税について学習しました。普段の生活上では支払うことしかありませんが、企業会計では受取側の処理も重要です。

チョロ
チョロ
仮払と仮受があるんでチュね!
キュー
キュー
決算時に精算する点は法人税とかと同じやな!

次回は税効果会計の概要について学習します。


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