情報処理安全確保支援士は「必置化」される?SCS評価制度★3獲得に向けた必須要件とは

2022年1月15日

情報処理安全確保支援士 意味ない

近年、企業を狙うサイバー攻撃は巧妙化しており、高度なセキュリティ知識を持つ人材への需要が急速に高まっています。そのなかで注目を集めている資格が、IT系初の士業である情報処理安全確保支援士(通称:登録セキスペ)です。

ラク
ラク
でも、情報処理安全確保支援士って確か独占業務がないんだろ?
カズ
カズ
確かにそうだけど、将来性は高い資格だよ!

最近では、政府が整備を進める「SCS評価制度」との関係から、情報処理安全確保支援士の必要性が高まる可能性があります。とくに★3を取得する際は、要件を満たしたセキュリティ専門家による確認・助言・署名が必要です。

そのため、情報処理安全確保支援士の取得・登録を検討している方のなかには、資格の将来性や実務での活かし方が気になる方も多いと考えられます。

本記事では、情報処理安全確保支援士の概要から、必置化に関する現状、SCS評価制度との関係まで解説します。

本記事のまとめ!

  1. 情報処理安全確保支援士は将来性が高い
  2. SCS評価制度は実質的な需要増のきっかけ
  3. 情報処理安全確保支援士を目指すならツナガル問題集

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の概要

カズの疑問

まずは情報処理安全確保支援士の概要から確認しましょう。

情報セキュリティスペシャリストから移行した国家資格

情報処理安全確保支援士は、2017年4月に新設された経済産業省所管の国家資格です。従来の「情報セキュリティスペシャリスト試験」をベースに構築されましたが、制度の枠組みは大きく変更されました。

資格が誕生した背景には、インターネット技術の発展にともない、組織の機密情報を狙うサイバー脅威が深刻化した点があげられます。企業が対策を進めるには、現代の巧妙な攻撃手法に対応できる専門家が不可欠となりました。

キュー
キュー
技術の進歩を悪用する輩はどこにでもいるんやな
モナ
モナ
特にお前

従来の試験では、一度合格すればその効果が永続する仕組みでした。しかし、情報処理安全確保支援士への移行にともない、試験の合格後に所定の登録手続きを行う仕様へと変わっています。

すなわち、試験に合格しただけでは有資格者を名乗れず、登録手続きを経て初めて士業としての活動が認められる仕組みです。

登録制への変更と定期的な講習義務

情報処理安全確保支援士が従来の資格と大きく異なる点は、資格の維持に向けて継続的な学習が義務付けられている点です。サイバー攻撃の手法は日々変化するため、過去の知識だけでは強固なセキュリティを確保できません。

そのため、有資格者は常に現代の技術や動向を把握する形となります。

具体的には、1年ごとにオンラインで行う講習の受講と、3年周期で実施される実践的な講習の受講が法律で定められています。これらの講習を期限内に修了しなければ、資格の効力が失われるため、有資格者は注意が必要です。

Advice
なお、この仕組みを維持するためには、3年間で合計140,000円の費用が発生します。費用面での負担は小さくありませんが、国のお墨付きを得た専門家として、常に実戦的な能力を証明できる点が大きなメリットです。
スポンサーリンク

情報処理安全確保支援士の「必置化」に関する現状と見通し

カズ ライセンス

情報処理安全確保支援士は独占業務を持ちません。ただし、将来的に必置化の可能性は十分考えられます。

現時点では名称独占資格に位置づけられる

国家資格には、大きく分けて業務独占資格・必置資格・名称独占資格の3種類が存在します。そのなかで情報処理安全確保支援士は、現時点では名称独占資格に該当する資格です。

業務独占資格である医師や弁護士のように、有資格者でなければ特定の業務を行えないわけではありません。また、宅地建物取引士などの必置資格のように、特定の事業所に必ず一人ひとり配置しなければならない法的な義務も、今のところ定められていません。

したがって、資格を持っていなくてもセキュリティ関連の業務に携わっても問題ありません。

ラク
ラク
だったらやっぱり要らない?

しかし、名称独占資格の規定により、登録者以外が情報処理安全確保支援士や登録セキスペを名乗る行為は法律で禁じられています。有資格者は、自らの高度な専門スキルを公的機関の裏付けとともにアピールできる点が大きな強みです。

政府ガイドラインの動向と将来的な「必置化」の可能性

法律上の明確な配置義務はないものの、実質的な必置化に向けた動きはすでに始まっています。たとえば、政府機関や自治体が情報システムの調達を行う際、入札条件として情報処理安全確保支援士の配置を求めるケースが増加傾向です。

各省庁が策定するサイバーセキュリティ関連のガイドラインでも有資格者の活用が推奨されており、企業が公共案件を受注するうえで資格保有者の存在が不可欠になりつつあります。これに加えて、近年はサプライチェーンの弱点を突くサイバー攻撃が急増しており、民間企業の間でも取引先のセキュリティ水準を厳しくチェックする動きが活発な状況です。

このような社会的なサイバーリスクの高まりを背景に、将来的に特定の分野や事業規模において、情報処理安全確保支援士の配置が法的に義務付けられる可能性は十分に考えられます。

SCS評価制度により情報処理安全確保支援士の需要は高まる?

カズ 握手

情報処理安全確保支援士の実質的な需要増につながる制度として、SCS評価制度が挙げられます。

SCS評価制度の仕組み

2026年度に詳細化が進められている「SCS評価制度(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)」は、サプライチェーン全体のセキュリティ対策水準を高めるための制度です。

この制度では、企業のセキュリティ対策状況を共通の基準で評価し、水準に応じて★(星)の数で客観的に可視化します。各社がどの程度の対策を実施しているかを明確に示せるようになり、発注元企業が取引先を選定する際の重要な指標として活用される見込みです。

制度の詳細な情報については、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開している下記の特設ページをご覧ください。

参考:SCS評価制度の詳細情報 | 情報セキュリティ | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

★3獲得の要件における有資格者の役割

たとえば、SCS評価制度の★3では、取得希望組織が作成した自己評価について、要件を満たしたセキュリティ専門家が確認・助言を行い、事務局へ提出する内容に署名します。

セキュリティ専門家の要件には、情報処理安全確保支援士などの資格保持に加え、所定の研修受講と事務局への登録が含まれます。

セキュリティ専門家の要件について

SCS評価制度のセキュリティ専門家は、★3における自己評価結果の確認・助言や★4における評価責任者を担います。
セキュリティ専門家になるには、力量の保持/維持(情報処理安全確保支援士、公認情報セキュリティ監査人、CISSP、CISA、CISM、 ISO27001 主任審査員のいずれかを保持)と研修受講の要件を満たしたうえで、SCS評価制度の事務局に登録する必要があります。
セキュリティ専門家に対して研修を実施する研修事業者については、2026年12月末頃より公表予定です。

引用元:SCS評価制度の詳細情報

そのため、情報処理安全確保支援士は、法律上の必置資格ではないものの、SCS評価制度への対応を進める企業にとって重要な人材になり得ます。

「意味ない」との声が生じる理由と実際の価値

ラク 〇×

維持費用の負担や知名度の課題

インターネット上では、情報処理安全確保支援士の取得について否定的な意見が見られる場合もあります。その主な要因としてあげられるのが、資格を維持する費用の高さと一般的な知名度の低さです。

前述のとおり、資格を継続するためには3年間で140,000円の講習費用を支払わなければなりません。資格手当などの支給がない企業に勤めている場合、個人でこの金額を負担する点は大きなデメリットです。

カズ
カズ
出費はやっぱり大きいから、会社の補助制度を活用するとかも大切だよね

また、IT業界以外での認知度がそれほど高くない点も、費用に見合う効果が得られないと感じる一因となっています。

法的責任の発生にともなう負担

情報処理安全確保支援士は国家資格の士業であるため、法律によって厳しい義務が課せられます。具体的には、秘密保持義務や信用失墜行為の禁止などが定められており、これらに違反した場合は資格の取り消しだけでなく、罰則の対象となる恐れもあります。

このような責任の重さや維持にかかる手間に対して、現時点では明確な配置義務がない点が「意味がない」と言われる理由です。しかし、SCS評価制度の開始などを考慮すると、今後の企業活動における価値は大きくなるといえます。

SCS評価制度の動向を踏まえて情報処理安全確保支援士の取得を検討しよう

本記事のまとめ!

  1. 情報処理安全確保支援士は将来性が高い
  2. SCS評価制度は実質的な需要増のきっかけ
  3. 情報処理安全確保支援士を目指すならツナガル問題集

情報処理安全確保支援士は、現時点では名称独占資格に位置づけられています。そのため、医師や弁護士のような業務独占資格ではなく、宅地建物取引士のような必置資格でもありません。

一方で、SCS評価制度の整備により、資格保有者が企業のセキュリティ対策で関与する場面は増える可能性があります。とくに★3では、要件を満たしたセキュリティ専門家による確認・助言・署名が必要です。

情報処理安全確保支援士は、セキュリティ分野で専門性を示したい方にとって有力な資格です。資格取得を目指す場合は、試験合格だけでなく、登録後の講習費用や維持負担も含めて検討しましょう。

効率良く学習を進めたい方は、オンライン学習サイト、ツナガル問題集の活用もおすすめです。

当サイトでは、過去に出題された問題にくわえて、出題傾向を踏まえた解説を用意しています。通勤や通学のすきま時間を使い、スマートフォンから手軽に演習を進められます。実践的な知識を身につけ、合格へ近づきたい方は、ぜひツナガル問題集への登録をご検討ください。

スポンサーリンク