[情報処理安全確保支援士]登録することのメリットは?名刺に書けること以外には?入札要件や独占業務はある?

情報処理安全確保支援士に合格した場合、登録するかどうか迷う方もいらっしゃいます。


といったように、登録を迷っている方も一定数いらっしゃいます。
今回は登録することで得られるメリットやデメリットをまとめて行こうと思います。
情報処理安全確保支援士に登録するメリットは?名刺に書けたり入札要件だったり!
あらためて、支援士に登録することのメリットは以下の通りです。
支援士の役割が分かったところで、どのようなことができるようになるのか、どのようなメリットが生まれるのかを書いていこうと思います。
情報処理安全確保支援士として名刺に書けたり名乗れたりする
情報処理安全確保支援士に登録することの一番大きなポイントとしては、支援士として名乗れるという点です。
情報処理安全確保支援士でない者は、情報処理安全確保支援士という名称を使用してはならない。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000090#111
逆に登録していない場合に名乗ってしまうと違反となり、罰金刑が課せられます。

名刺や履歴書に書く際のルールについては、以下の記事もご覧ください。
士業として社会的地位の確立
一つはサイバー攻撃やセキュリティに関して高度な知識を持っていることを客観的に証明できるといった点です。
資格名に「士」が着く士業資格なだけあり、その名を語って良いのは情報処理安全確保支援士に登録した人のみです。
現在セキュリティエンジニアは不足しており、どの組織、どの団体でもセキュリティに関して詳しい人を求めているので名前を出しただけで引っ張り凧になることは間違いありません。
支援士しか登録できない情報処理安全確保支援士検索サービスや、支援士会(JP-RISSA)と呼ばれる団体もあるのでこちらものぞいてみてください。

弁理士や診断士など他の資格にもつながる
支援士になることで弁理士や中小企業診断士といった他の国家資格の一部免除を受けることが可能となります。
また、警視庁特別捜査官のサイバー犯罪捜査官・警部補の受験資格の一つにも含まれています。
いずれにせよ中々就けるような仕事ではないので、そちらの道へのキャリアの一歩としてもこの資格は大いに生きてきます。

入札要件など、企業でも有利な条件が!?
企業でも年々支援士の価値は高まりつつあります。
最近ではこれは支援士が入札要件となり、「うちの企業には登録セキュスペが○人いるからセキュリティは安心です!」と言うような風潮すらもあります。
「入札要件の充足」について
政府CIOポータル内の標準ガイドライン群に掲載されている「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン実 践ガイドブック」別紙
6章「調達仕様書テンプレート例」5、作業の実施体制・方法(2)作業要員に求める資格 等の要件 P19~20において、「調達する作業内容」の「設計・開発」、「運用」、「保守」に「情報処理安全 確保支援士」が例示されています。なお、官公需情報ポータルサイト
にも登録セキスペの配備が入札要件となる案件が掲載されており、今後増えていくことが予想されます。
引用元:https://www.ipa.go.jp/siensi/whatsriss/index.html
これに伴って、実施当時よりも良い案件が増えているように感じています。
例として、まずは下の画像をご覧ください。
これはとあるIT企業の求人に載っていた情報ですが、最近では支援士のネームバリューも広がりつつあり、会社によっては登録費用から受講料まですべてを負担する所も増えてきています。
要するに支援士の唯一のデメリットだった費用を0にすることも可能ということです。
ここまで来たら登録しない手はありませんよね・・・。
求人は非公開なのでどこの会社とは言えませんが、最近は徐々に求人数も増えつつあります。興味がある方は以下の記事もご覧ください。
ただし求人は常にあるわけでなく時期的にあったりなかったりすることもあります。ちょくちょく覗きながら良い条件の会社が無いか探してみましょう。企業の中には入札要件となることもあり、今後案件が増えていくことも期待できます。

独立にも最適
支援士に登録しておくことで得られる恩恵は会社や団体に属している場合だけではありません。
例えばフリーランスとしても資格を活かすことができます。
プロジェクトによっては支援士の名前が必要なものがあり、そのプロジェクトごとに名前を貸す事も可能ですし、セキュリティコンサルタントとして会社や他のフリーランス相手にコンサルタントを行うことも可能です。
筆者もこのサイトとは別にセキュリティ特化のサイトを運営していますが、支援士の試験で得た知識や経験のおかげで運営することができています。
資格を持って他の方がまだやっていない切り口で攻めることで可能性は無限大なので思いつくことに挑戦してみましょう!
情報処理安全確保支援士に登録する場合の注意点
一方で、情報処理安全確保支援士に登録することで発生するデメリットもあります。
いくつかありますが、その中でも特に注意しておくのは以下の2点かと思います。
受講義務
まず、支援士の登録を維持するために年1回行われるオンライン講義と、3年に1回行われる集合演習を受ける義務があります。
これがなかなかの曲者で、オンライン講義は1回2万円、集合演習は1回8万円なので、2万円×3+8万円=14万円が3年間で消えることになります。
講義の具体的な内容については以下の記事をご覧ください。
法的義務
情報処理安全確保支援士に登録するにあたって、受講義務以外に以下の義務も発生します。
義務に違反した場合、懲役や罰金が科されれるとともに資格も失効し以降2年程登録できなくなるといったデメリットもあります。
くれぐれも注意してください。

信用失墜行為の禁止
情報処理安全確保支援士は、情報処理安全確保支援士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000090#102
秘密保持義務
情報処理安全確保支援士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。情報処理安全確保支援士でなくなつた後においても、同様とする。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000090#102
情報処理安全確保支援士に登録しないという選択肢
支援士のメリットとデメリットを天秤にかけ、特に費用の面から辛いなどと言った理由で登録しない方もいらっしゃるかなと思います。
登録しなくても正直問題はなく、後ほど登録することもできるのでそちらについては以下の記事をご覧ください。
情報処理安全確保支援士のメリットまとめ
今回は情報処理安全確保支援士のメリットやデメリットについて紹介しました。
筆者が登録した2018年よりもメリットが充実し、今後さらに活躍が期待できそうですね!
支援士の登録は少し煩雑なので、この記事を読んで登録したい!と思った方は下記の記事に手順をまとめてあります。

簿記とFP、情報処理技術者試験を多数保有。現在は宅建士と診断士に挑戦中!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません