[日商簿記2級(商業簿記)]商品払出単価(先入先出法・移動平均法)の決定[無料講座・例題付き!]

2021年6月19日

日商簿記2級 商品払出単価の決定

今回は日商簿記2級における商品払出単価の決定について学習します。

チョロ
チョロ
毎回同じ商品を仕入れても仕入れ値が違うんでチュけど、それを売った場合原価はどうやって決めれば良いんでチュ?
キュー
キュー
その場合の計算方法は先入先出法・移動平均法・総平均法の3つあるで

払出単価の決定

商品を仕入れたり売上げたりした場合に商品有高帳を用いて管理している場合、商品有高帳への記入は基本仕入原価で行われます。

カズ
カズ
これは簿記3級でもやったね!

しかし、同じ商品でも仕入れた時期や仕入先によって仕入単価が異なることがあります。

この場合、商品を売り上げた時にどの仕入単価の商品を払い出したか(払出単価)を決めないといけません。

払出方法には3つあるので、それぞれ例題を通してみてみましょう。

6月30日 ひまわり商事は商品80個をアザラシ商事に売り上げた。なお、6月30日における出庫直前の商品在庫は100個で、内訳は以下のとおりである。
  • 20個・・・6月1日に@20円で仕入れ
  • 40個・・・6月10日に@15円で仕入れ
  • 40個・・・6月20日に@18円で仕入れ

先入先出法(First In First Out)

先入先出法は先に仕入れた物から先に売り上げたと仮定して商品の払出単価を決定する方法です。

今回の件であれば80個売り上げたうち20個が6月1日に@20円で仕入れたもの、40個が6月10日に@15円で仕入れたもの、20個が6月20日に@18円で仕入れたものとなります。

商品有高帳を用いる場合は、払出単価と払出数量を掛けた金額が売上原価となります。

移動平均法

移動平均法は商品を仕入れたつど、平均単価を求めてこの平均単価を払出単価とする方法です。

今回のケースであれば払出単価と売上原価は以下のようにして求めます。

払出単価:\(\frac{@20円×20個+@15円×40個+@18円×40個}{20個+40個+40個}=@17.2円\)

売上原価:@17.2円×80個=1,376円

総平均法

総平均法は一定期間における平均移動単価を求めて、この平均単価を商品の払出単価とする方法です。

今回のケースでは移動平均法と同じ値になるので割愛します。

キュー
キュー
これが5月と6月に分かれててそれぞれの期間ごとに原価を算出する、とかやったら総平均法を使うで
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商品払出単価・例題

例題を解いて慣れていきましょう。

問題

次の資料にもとづいて、(1)先入先出法、(2)移動平均法それぞれを用いた場合の売上原価と商品払出単価を求めなさい。

入力に関しては半角で三桁ごとにカンマ(,)を入れること(例:500,000円)

払出単価について、割り切れないときは小数点第3位を四捨五入すること。

1月20日 新潟商事は商品150個を長野商事に売り上げた。なお、1月20日における出庫直前の商品在庫は200個で、内訳は次のとおりである。

  • 50個・・・1月5日に@100円で仕入れ
  • 70個・・・1月10日に@120円で仕入れ
  • 80個・・・1月15日に@110円で仕入れ

先入先出法

売上原価:

払出単価:

移動平均法

売上原価:

払出単価:

解答(クリックで展開)

商品払出単価・まとめ

今回は商品払出単価の計算方法について学習しました。基礎的な部分は3級でもやっているので、おさらいの意味も込めて復習しておきましょう。

チョロ
チョロ
先入先出法と移動平均法の違いは押さえておくでチュ!

次回はサービス業の処理について学習します。


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