貸借対照表とは[日商簿記2級(商業)講座]

2021年9月1日

日商簿記2級 貸借対照表

今回は日商簿記2級における貸借対照表について学習します。

キュー
キュー
財務諸表って言うと損益計算書以外に何があったか覚えてるか?
チョロ
チョロ
貸借対照表でチュ!

貸借対照表

貸借対照表は決算日における資産・負債・純資産の状況を記載した書類のことで、会社の財政状態を表しています。

貸借対照表にも勘定式と報告式の2つがありますが、報告式が出題されることはまずありません。

勘定式の方を押さえておきましょう。

貸借対照表

××年3月31日

資産の部 負債の部
Ⅰ 流動資産 Ⅰ 流動負債
1. 現金預金 1,700 1. 支払手形 300
2. 受取手形 800 2. 買  掛  金 150
3. 売  掛  金 1,200 3. 短期借入金 100
2,000 4. 前受収益 80
貸倒引当金 100 1,900 5. 未払法人税等 70
4. 有価証券 250 流動負債合計 700
5. 商  品 50 Ⅱ 固定負債
6. 前払費用 100 1. 長期借入金 300
流動資産合計 4,000 2. 退職給付引当金 500
Ⅱ 固定資産 固定負債合計 800
1. 建  物 3,000 負債合計 1,500
減価償却累計額 2,400 600 純資産の部
2. 備  品 1,000 Ⅰ 株主資本
減価償却累計額 600 400 1. 資 本 金 3,000
3. 土  地 750 2. 資本剰余金
4. 投資有価証券 250 (1)資本準備金 300
固定資産合計 2,000 (2)その他資本剰余金 200 500
3. 利益剰余金
(1)利益準備金 220
(2)別途積立金 20
(3)繰越利益剰余金 60 300
株主資本合計 3,800
Ⅱ 評価・換算差額等
1. その他有価証券評価差額金 700
評価・換算差額等合計 700
純資産合計 4,500
資産合計 6,000 負債及び純資産合計 6,000

資産の部

資産の部ではさらに、

  • 流動資産
  • 固定資産
  • 繰延資産

の3つに分けられます。

繰延資産は簿記1級の範囲なので今回は気にしなくて良いのですが、流動資産と固定資産は短期的に回収するかどうかで区分されます。

モナ
モナ
短期的ってのは、決算日の翌日から1年以内かどうかだニャ!
キュー
キュー
だから、貸付金でも1年以内に返ってくるものは短期貸付金、1年以上返ってこないものは長期貸付金になるんや

また、売掛金受取手形といった売り上げに対する債権は常に流動資産に区分される点も押さえておきましょう。

負債の部

負債の部はさらに

  • 流動負債
  • 固定負債

の2つに分かれます。こちらも資産同様、1年以内に返済されるかどうかで流動か固定かが分かれます。

チョロ
チョロ
借入金の場合、1年以内に返すものは短期借入金、1年以上経ってから返すものは長期借入金ってことでチュね!

また、買掛金支払手形のように営業活動に伴って発生した債務は常に流動負債に分けられます。

純資産の部

純資産の部ではさらに

  • 株主資本
  • 評価・換算差額等

の2つに分かれます。

株主資本には資本金資本剰余金利益剰余金が記載されます。

また、評価・換算差額等にはその他有価証券評価差額金が記載されます。

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有価証券の表示

有価証券の貸借対照表上での表示区分と表示科目は以下のように示します。

分類 表示科目 表示区分
売買目的有価証券 有価証券 流動資産
満期保有目的債券 投資有価証券 固定資産
子会社株式・関連会社株式 関係会社株式 固定資産
その他有価証券 投資有価証券 固定資産

売買目的有価証券

売買目的有価証券は短期的に保有するものなので、流動資産有価証券として表示します。

満期保有目的有価証券

満期保有目的有価証券は満期まで保有するものなので、固定資産投資有価証券として表示します。

子会社株式・関連会社株式

子会社株式や関連会社株式は支配などの目的で長期的に保有するものなので、固定資産関係会社株式として表示します。

キュー
キュー
試験では子会社株式と分けて表示されることもあるで

その他有価証券

その他有価証券は固定資産投資有価証券として表示します。

貸借対照表まとめ

今回は貸借対照表について解説しました。資産の部・負債の部・純資産の部を覚えていた方は多いと思いますが、そこからさらに細かく分かれるので覚えておきましょう。

チョロ
チョロ
流動か固定かは1年を目途に分けるでチュ!
キュー
キュー
有価証券の分類も押さえておかんとな

次回は財務諸表の問題を解いていきましょう。


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