[情報処理安全確保支援士試験]合格率は低い?SC時代からの推移についても徹底解説

情報処理安全確保支援士はIT初の士業と言うことで注目されている資格で毎年4~5万人もの方が受験される人気資格です。
それだけ人気だと自分も受けようかな!と思う事もあるかなと思います。そこで合格率を見てみると近年では20%弱くらいで






と思いがちになります。
確かに合格率20%弱と言った数値は士業試験の中では決して低くないのですが、その数値だけを見て油断して受験すると痛い目に合うので、実際はどうなのか、2回の受験を経て無事合格を果たした筆者が解説していこうと思います。



情報処理安全確保支援士の合格率
まず初めに、IPAが公開している統計資料から合格率を表に表してみましょう。(参照)
なお、平成28年以前は旧セキュリティスペシャリストの情報となります。
回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
R1秋期 | 21,237名 | 13,964名 | 2,703名 | 19.4% |
H31春期 | 22,175名 | 14,556名 | 2,744名 | 18.9% |
H30秋期 | 22,447名 | 15,257名 | 2,818名 | 18.5% |
H30春期 | 23,180名 | 15,379名 | 2,596名 | 16.9% |
H29秋期 | 23,425名 | 16,218名 | 2,767名 | 17.1% |
H29春期 | 25,130名 | 17,266名 | 2,822名 | 16.3% |
H28秋期 | 32,492名 | 22,171名 | 3,004名 | 13.5% |
H28春期 | 26,864名 | 18,143名 | 2,988名 | 16.5% |
H27秋期 | 28,274名 | 18,930名 | 3,141名 | 16.6% |
H27春期 | 27,339名 | 18,052名 | 2,623名 | 14.5% |
H26秋期 | 27,735名 | 18,460名 | 2,528名 | 13.7% |
H26春期 | 27,246名 | 17,644名 | 2,543名 | 14.4% |
H25秋期 | 27,522名 | 17,892名 | 2,657名 | 14.9% |
H25春期 | 28,930名 | 19,013名 | 2,490名 | 13.1% |
H24秋期 | 28,188名 | 19,381名 | 2,700名 | 13.9% |
H24春期 | 29,756名 | 19,711名 | 2,707名 | 13.7% |
H23秋期 | 26,539名 | 17,753名 | 2,398名 | 13.5% |
H23特別 | 30,704名 | 19,445名 | 2,712名 | 13.9% |
H22秋期 | 28,989名 | 19,391名 | 2,759名 | 14.2% |
H22春期 | 30,296名 | 19,951名 | 3,045名 | 15.3% |
H21秋期 | 26,666名 | 17,980名 | 3,326名 | 18.5% |
H21春期 | 25,377名 | 16,094名 | 2,580名 | 16.0% |
旧セキュリティスペシャリスト時代では13%前後の時期もありましたが、支援士試験になってからは16%~20%の間での推移となっています。
情報処理安全確保支援士の合格率の推移
改めてグラフに落とし込んで可視化してみましょう。
近年特に合格率は右肩上がりだと分かりますね!



情報処理安全確保支援士の合格率は高い?
このようにしてみると支援士の合格率は高く、同じ難易度とされている中小企業診断士(ストレート合格率4%前後)や労務士試験(6%前後)と比較してもかなり高い部類の様に思えます。
しかし、そこにもいくつかの仕組みがあるのでご紹介しようと思います。
前提として受験者のレベルが高い
まず、情報処理安全確保支援士は中小企業診断士や労務士試験と異なり、大抵の受験生は開始意見である基本情報技術者試験や応用情報技術者試験を所持しています。



それぞれの試験の合格率が大体30%、20%くらいなので、それらを考慮すると30%×20%×20%=1.2%とかなり実質の合格率はかなり低いことが分かります。
もちろん中小企業診断士に関しても事前に応用情報や簿記、FP等を持っていれば有利にはなるものの、受験段階で所持していない方が大半で持っていなくてもさほど不利にはなりません。
このことから、受験者層のレベルが高い中での合格率20%弱なので決して簡単な試験とは言えないことが分かるかなと思います。
途中で挫折して受験していない層も多い
支援士の応募者と受験者数にはそれなりに乖離があり、受験率(試験を申し込んで受験した割合)は6~7割となっています。
つまり途中で勉強時間が足りないと思い挫折した方や自信がない方はそもそも受験しておらず、それなりに行ける!と確信した応募者のうちの6~7割の方が受験して2割弱の人しか合格できない試験と言うことになります。



午前免除の有無が表からはわからない
朝起きる関係の話でもう一つ、情報処理安全確保支援士には午前1の免除制度があり、本来であればb支援士試験は4つの試験全てで60%以上を取らなければその時点でOUTなのでこの免除を受けられるか否かでも難易度が大きく変わってきます。
筆者自身も午前免除は利用させていただきましたが、1個試験が減るだけで負担が大きく減るものの、上記の統計や表からは受験者層の何割が午前免除を受けているか分かりません。
実際問題、大半の方が応用情報からストレートに上がり午前免除を受けているのではないかと考えているので、午前免除がない場合の合格率はさらに下がるのではないでしょうか。



合格率20%弱の狭き門をくぐるために
受験者層のレベルが高かったり、免除制度がある状態での合格率が20%弱と言った支援士試験ですが、しっかりと対策さえすれば筆者の様に受験時点でIT業界未経験でも合格することは可能です。
そのためにしておくべきことをいくつかまとめておこうと思うので、参考にしていただければ嬉しく思います。
免除制度は極力使う
先ほども触れましたが、情報処理安全確保支援士の午前1試験は応用情報技術者試験合格後2年間(要するに4回)は免除することが出来ます。
この免除制度が利用できるだけでもかなり負担が減るので、まずは応用情報技術者試験から対策するのも良いでしょう。
支援士は問われる内容も深く、0知識からの受験はかなり困難だと断言できます。よほど急ぐ理由がない限りは応用情報→支援士と言ったステップを踏んで段階的にスキルアップを目指すことをオススメします。



勉強方法は早期段階で押さえておく
情報処理安全確保支援士に限った話ではありませんが、最初の段階でしっかりと勉強方法を押さえておくことで効率的に学習を進めることが出来ます。
具体的に学習時にどのようなポイントに気を付けるか、時間の配分はどのようにすればよいかなどあらかじめ把握しておきましょう。
以下のページに筆者が勉強した時の勉強方法をまとめているので合わせてご覧ください。
テキストやスクール選びも慎重に
大抵の方は受験に際してテキストを利用すると思うのですが、そのテキストが自分に合うかどうかも重要です。実際に目で見て学習を続けられそうか、分かりやすいかを判断して頂きたく思います。



テキストに関しては以下のページで選び方からオススメのテキストまで詳しく紹介しています。
また、支援士レベルの難易度の場合、通信講座を利用することも視野に入れて良いかもしれませんね。
こちらも以下のページでおすすめのスクール情報をまとめているので、併せてみて頂ければと思います。



情報処理安全確保支援士の合格率まとめ
今回は情報処理安全確保支援士の合格率の推移や、数字からだけではわからない事情について解説させていただきました。
受験者のレベルも高く、その中で合格率20%でもしっかり対策すれば合格できる試験なので、是非とも頑張ってください!






ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません