順列・組み合わせ【ITパスポート講座】

2020年2月15日

ITパスポート 順列・組合せ

この記事で学ぶこと

  1. 順列
  2. 組み合わせ
  3. 重複ありとなし

今回はITパスポート順列と組み合わせについて学習します。

くろん
くろん
この〇通りの中から△個選ぶ選び方とかってなんだにゃ?
キュー
キュー
これは順列と組み合わせの問題やな。前回の論理演算同様に数学要素があるからしっかりと対策しとこう!

順列・組み合わせ

ITパスポート 順列・組み合わせ

順列と組み合わせは高校数学でも取り扱う分野で、パーミテーション(P)やコンビネーション(C)と表現します。

順列や組み合わせと、ITとの関係性については、身近な例を挙げるとパスワードのパターンがあります。

例えばアルファベット26文字(a~z)を用いて8桁のパスワードを構成する場合、そのパスワードのパターンはいくつあるかと言った問題では組み合わせの考え方を用います。

順列

順列は、互いに異なるn個の中からr個を取り出して1列に並べる時のパターンを考慮します。

例えば1~9のカードが1枚ずつあり、そこから3枚取り出して順に並べ3桁の数字にする場合は、順列の考え方を用います。

モナ
モナ
最初に3、次に5、最後に7を取り出した場合は357に、最初に7、次に5、最後に3を取り出した場合は753になるから順番が大事だニャ!

順列にはさらに重複を許す場合と許さない場合があるので、それぞれのパターンを例を通して見てみましょう。

重複を許さない場合

以下のような場合は重複を許しません。

1~9の数字が書かれたカードがある。このうち3枚のカードを取り出して並べることで3桁の数字を作るとき,全部で何通りの数字を作れるか。

1枚目を選ぶときは9枚の中から選ぶため9パターンあります。

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] → [3]

2枚目は1枚目がなくなった状態の8パターンから選びます。

[1] [2] [4] [5] [6] [7] [8] [9] → [8]

3枚目は1枚目と2枚目がなくなった状態の7パターンから選ぶことになります。

[1] [2] [4] [5] [6] [7] [9] → [7]

上記の順列パターンを計算すると9×8×7=504通りとなります。

n個の物からr個取る順列の、重複を許さないときの個数を一般式に落とし込むと以下のようになります。

\[n×(n-1)×(n-2)×・・・×(n-r+1)\]

ここで項の数はr個です。

重複を許す場合

以下のような場合は重複を許します。

1~9の数字が書かれたカードがある。カードを1枚選び、そのカードの数字を記録してから元に戻す作業を3回繰り返す。この時何パターンの数字を作れるか。

この場合も流れを見ていきましょう。

1枚目を選ぶときは9枚の中から選ぶため9パターンあります。

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] → [8]

2枚目を選ぶときも、1枚目のカードは戻っているため、9枚の中から選ぶことになります。よって9パターンあります。

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] → [3]

3枚目を選ぶときも、1枚目と2枚目のカードは戻っているため、9枚の中から選ぶことになります。こちらも9パターンあります。

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] → [8]

これを計算すると9×9×9=729通です。

n個の物からr個取る順列の、重複を許すときの個数を一般式に落とし込むと以下のようになります。

\[n×n×n×・・・=n^r\]

組み合わせ

次は組み合わせです。

組み合わせの場合は順番を気にしないので、カードを用いるより別の物を用いて考えるのが良いでしょう。

9本のゲームがある。この中から3本選ぶ組み合わせは何通りあるか

このような問題の場合、取り出す順番は気になりません。

例えば[DO1][DO2][DO3][DO4][DO5][DO6][DO7][DO8][DO9]と言ったゲームタイトルが9本あったとして、[DO4][DO7][DO8]の順で選んでも[DO7][DO8][DO4]の順で選んでも本質は同じです。

この時の選び方を見てみましょう。

まず単純に、9本の中から3本選ぶ順列の組み合わせは、順列で求めた通り、9×8×7で504通りとなります。

次に、3本選ぶときに何通りの重複があるかを考えます。例えば[DO4][DO7][DO8]と[DO7][DO8][DO4]は同じでした。

他の組み合わせとしても考えられるのはあり、全て列挙すると(4,7,8)、(4,8,7)、(7,4,8)、(7,8,4)、(8,4,7)、(8,7,4)の6パターンとなります。

今回は全て書き出しましたが、ここでも実は順列の考え方を用いられます。

3種類の物から3通り選ぶことになるので、3×2×1です。

504通りあるうち、重複している順列パターンが6通りあるので\(\frac{504}{6}=84\)が正解となります。

これを一般式に落とし込むと、以下の通りです。

\[\frac{n×(n-1)×(n-2)×・・・×(n-r+1)}{r×(r-1)×(r-2)×・・・×1}\]

分子分母の項数はそれぞれr個となります。

モナ
モナ
大学受験とかだと難しい制約が付くけど、ITパスポートでは複雑な問題は出ないから身構えなくて大丈夫だニャ!
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順列・組み合わせの例題

実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。

問1

4文字のパスワードに関して,0~9の数字だけを使用した場合に比べ,0~9の数字の他にa~fの英小文字6文字も使用できるようにした場合は,組み合わせの数はおよそ何倍になるか。(H.24秋/問78)

ア:1.6
イ:6.6
ウ:8.7
エ:16.0

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問1の正解を表示
問1の解説を表示

各選択肢の組み合わせの数を計算しましょう。

0~9の10種の文字数で4桁の場合の組み合わせは10×10×10×10=10,000パターンです。

次に0~9に加え、a~fの英小文字6文字が加わった16文字で4桁の場合の組み合わせは、16×16×16×16=65,536パターンになります。

65,536÷10,000=6.5536倍≒6.6倍なので「イ」が正解です。

問2

a,b,c,d,e,fの6文字を任意の順で1列に並べたとき,aとbが隣同士になる場合は,何通りか。(H.26春/問63)

ア:120
イ:240
ウ:720
エ:1,440

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問2の正解を表示
問2の解説を表示

aとbが隣り合うと言う制約があります。この場合はあらかじめaとbをセットにして、(ab),c,d,e,fの5つの文字列から、5文字選ぶ順列を考えます。

そのため5×4×3×2×1=120通りです。

ここで気を付けなければいけないのが、aが先かbが先か、つまり(ab)と(ba)の2パターンも考慮しなければいけません。

したがって120×2=240となり「イ」が正解です。

問3

共通鍵暗号方式では通信の組み合わせごとに鍵が1個必要になる。例えばA~Dの4人が相互に通信を行う場合は,AB,AC,AD,BC,BD,CDの組み合わせの6個の鍵が必要である。10人が相互に通信を行うためには何個の鍵が必要か。(H.22春/問70)

ア:15
イ:20
ウ:45
エ:50

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問3の正解を表示
問3の解説を表示

共通鍵の本数を求める問題です。n人がn-1人とやり取りを行い、それぞれのカギ自体は共通しているため、以下の式で求められます。

\[\frac{n×(n-1)}{2×1}\]

公式に当てはめると\(\frac{10×9}{2×1}=45\)となり「ウ」が正解です。

因みに公開鍵の本数は2nです。両方頻出なので覚えてしまいましょう。

キュー
キュー
nの数を増やして代入してみればわかるけど、nが大きくなると共通鍵の方が本数も膨大な数になるで
くろん
くろん
そういえば開鍵のメリットは鍵の本数が少ない点だったにゃ!

順列・組み合わせのまとめ

今回は順列・組み合わせについて学習しました。

パスワードの組み合わせや鍵の本数などで頻出事項なのでしっかりと覚えておきましょう。

モナ
モナ
問題文をしっかり読んでどっちの話なのかしっかり理解してから解くニャ!

次回はアルゴリズムとデータ構造について学習します。


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