M/M/1待ち行列|科目A-1 令和7年 秋期午前試験 問2
出典:令和7年秋期 午前 問2
分野:基礎理論(中分類) / 応用数学
コンピュータによる伝票処理システムがある。このシステムは,伝票データをためる待ち行列をもち,M/M/1の待ち行列モデルが適用できるものとする。平均待ち時間がT秒以上となるのは,システムの利用率が少なくとも何%以上となったときか。ここで,伝票データをためる待ち行列の特徴は次のとおりである。
- 伝票データは,ポアソン分布に従って到着する。
- 伝票データをためる数に制限はない。
- 1件の伝票データの処理時間は,平均T秒の指数分布に従う。
- ア:33
- イ:50
- ウ:67
- エ:80
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
M/M/1の待ち行列では、到着がランダムで、処理時間もばらつき、処理窓口が1つという状況を表します。平均処理時間がT秒のとき、利用率が高くなるほど待ち時間は急に伸びます。待ち時間は利用率に比例して単純に増えるのではない点を押さえましょう。
迷ったときの判断軸
この問題では、平均処理時間T秒と平均待ち時間T秒を比べるのがポイントです。M/M/1では、待ち行列での平均待ち時間は「利用率÷(1−利用率)」を平均処理時間に掛けて考えるため、待ち時間が処理時間と同じになる境目を探すと判断しやすくなります。
科目Bにつなげるために
特にプロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験合格を目指す方は、サーバ・窓口・バッチ処理などの性能評価で、利用率を上げすぎると待ち時間が急増するという感覚を持つことが重要です。科目Bでは、単なる計算だけでなく、処理能力の増強や負荷分散の判断にもつながります。
M/M/1の待ち行列モデルでは、平均サービス時間をT、システムの利用率をρとすると、平均待ち時間は次の式で表せます。
平均待ち時間 = ρ ÷(1−ρ)× T
問題では、平均待ち時間がT秒以上となる利用率を求めます。したがって、次の不等式を考えます。
ρ ÷(1−ρ)× T ≧ T
両辺をTで割ると、次のようになります。
ρ ÷(1−ρ)≧ 1
これを解くと、ρ≧1−ρ、つまり2ρ≧1となるので、ρ≧0.5です。
利用率0.5は50%を表します。
したがって、イが適切です。