SPIの組み合わせにおける順列の問題です。推論の順列とは違い、並べるパターンが何通りあるかを主に問われます。
例題1
問題1
\(5\)人掛けのベンチに左から順にA、B、C、D、Eの\(5\)人がランダムに座るとする。その座り方は何通りあるか。
通り
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順列におけるスタンダードな問題です。
最初に正面から見て、ベンチの左端を見てみましょう。

左端には候補は\(5\)人居るので、誰が座るか\(5\)通りあります。
ここで左端のみ誰かが座るパターンはそのまま\(5\)通りとなります。
次に左から二番目を考えます。

ここに座る候補は、左端に一人座ったことにより\(5-1\)で\(4\)人なので\(4\)通りになります。
左端及び左から二番目に座る組み合わせは最初に求めた\(5\)通りと今回求めた\(4\)通りから、積の法則を用いて\(5 \times 4\)で\(20\)通りとなります。
次に真ん中(左から三番目)を考えます。

ここに座る候補は、左端に一人、その隣に一人座っているので残りの候補は\(5 – 2\)で\(3\)人になります。
左端から真ん中(左から三番目)までの組み合わせは最初に求めた\(5\)通りと左から二番目の\(4\)通り、今回求めた真ん中の\(3\)通りを掛け合わせて\(5 \times 4 \times 3\)より\(60\)通りとなります。
同様にして考えていくと最終的に右端までの組み合わせは以下のようになります。
\[5 \verb|(通り)| \times 4 \verb|(通り)| \times 3 \verb|(通り)| \times 2 \verb|(通り)| \times 1 \verb|(通り)|= 120 \verb|(通り)|\]
したがって全部で\(120\)通りあることが分かります。
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\(120\)通り
問題2
\(5\)人掛けのベンチに左から順にA、B、C、D、Eの\(5\)人がランダムに座るとする。ただし、Aだけは真ん中に固定で座るとした場合、その座り方は何通りあるか。
通り
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次はAが真ん中に固定されている場合です。この場合、他がどのように動いても、Aの位置は変わることがありません。ですから、最初にAが真ん中に座ってしまっているものと考え、残りの\(4\)が開いている\(4\)箇所にどのように座るかを考えればよいのです。
先程同様に左端から見ると図のようになります。

左端に座る候補は\(4\)人居るので\(4\)通りの選び方があります。
次に左から二番目は\(4-1\)となるので\(3\)通りの選び方があります。

この時点での左端と左から二番目の組み合わせは先程同様、積の法則より\(4 \times 3\)で\(12\)通りとなります。
真ん中はすでにAが座っているので飛ばして左から四番目を考えます。
ここに座る候補は\(4 – 2\)で\(2\)人なので\(2\)通りです。
このようにしていくと組み合わせを求める式は
\[4 \verb|(通り)| \times 3 \verb|(通り)| \times 2 \verb|(通り)| \times 1 \verb|(通り)|= 24 \verb|(通り)|\]
より、\(24\)通りあることが分かります。
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\(24\)通り
問題3
\(5\)人掛けのベンチに左から順にA、B、C、D、Eの\(5\)人がランダムに座るとする。ただし、BとCが必ず隣り合って座る場合、その座り方は何通りあるか。
通り
解説(クリックで展開)
リア充の問題です。
この場合、位置関係を考えると、BとCは必ず隣り合っているため、BとCを\(2\)人で\(1\)人として計算します。
BとCのあわせて\(1\)人と、残りA、D、E\(3\)人の椅子に座るパターンですが、\(4\)人で\(4\)箇所に座る組み合わせとなるので、計算自体は問\(2\)と同じく
\[4 \verb|(通り)| \times 3 \verb|(通り)| \times 2 \verb|(通り)| \times 1 \verb|(通り)| = 24 \verb|(通り)|\]
より\(24\)通りとなります。
しかしここでBが左でCが右なのか、それともBが右でCが左なのかといった\(2\)つのパターンを考えなければなりません。
したがって、先程求めた\(24\)通りに\(2\)パターン掛ける必要があります。
\[24 \verb|(通り)| \times 2 \verb|(パターン)|= 48 \verb|(通り)|\]
よって\(48\)通りが答えとなります。
解答(クリックで展開)
\(48\)通り
ADVICE
今回の問題ではどのような考え方をすべきかを説明するためにあえて公式を使いませんでしたが、\(n\)個の選択肢の中から\(m\)個選び、順番に並べる(順番を気にする)場合は順列の公式\(_n P _m\)を用います。
例えば選択肢が\(6\)個、選ぶ数が\(4\)個なら、\(6 \times 5 \times 4 \times 3\)のように\(n\)から\(1\)ずつ引いた数を合計\(m\)回掛け算します。
そして、今回の問題のように\(n\)と\(m\)が一致する\((n = m)\)とき、その値は\(n\)から\(1\)引いた数を掛け続け、掛ける数が\(1\)になるまで繰り返します。これを階乗と呼び、\(n!\)のように表します。
簿記とFP、情報処理技術者試験を多数保有。現在は宅建士と診断士に挑戦中!
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