SPIにおける天びん問題になります。おもり(分銅)を使って何\(g\)(グラム)測れるかを問う問題で、これも組み合わせの問題なのですが、最後に引き算をすることがります。どのような場合が該当するかを把握しましょう。
例題1
問題1
空欄に当てはまる数値を答えなさい。
\(10g\)のおもりが\(2\)つ、\(50g\)のおもりが\(1\)つ、\(100g\)のおもりが\(2\)つある。天びんの片側だけに少なくとも\(1\)つのおもりを乗せるとき、[]通りの重さを測ることができる。
解説(クリックで展開)
まずはじめに
\(10g\)、\(50g\)、\(100g\)、それぞれのおもりで測れる重さを見ていきます。
- \(10g\)が\(2\)つ
\(0g\)、\(10g\)、\(20g\)・・・\(3\)通り
- \(50g\)が\(1\)つ
\(0g\)、\(50g\)・・・\(2\)通り
- \(100g\)が\(2\)つ
\(0g\)、\(100g\)、\(200g\)・・・\(3\)通り
この\(10g\)なら\(3\)通り、\(50g\)なら\(2\)通り、\(100g\)なら\(3\)通りからそれぞれ\(1\)ずつ選ぶことになります。
例えば、\(70g\)を測りたい場合は\(10g\)の中からは\(20g\)を、\(50g\)の中からは\(50g\)を、\(100g\)の中からは\(0g\)を選ぶ事で\(70g\)になります。
要するに
\[3 \verb|(通り)| \times 2 \verb|(通り)| \times 3 \verb|(通り)| = 18 \verb|(通り)|\]
のように、積の法則を用いて式を立てることができます。
しかしここで終わりではありません。
最後に、\(10g\)、\(50g\)、\(100g\)の中からそれぞれ\(0g\)を選んだ場合を見てみましょう。
これはおもりを\(1\)個も乗せていないことを意味しており、問題文の「少なくとも\(1\)つのおもりを乗せる」条件に当てはまらないのでカウントしてはいけません。
したがって先程求めた\(18\)通りから\(1\)通り引く必要があり、
\[18 \verb|(通り)| – 1 \verb|(通り)| = 17 \verb|(通り)|\]
となるため、\(17\)通りが答えとなります。
解答(クリックで展開)
問題2
空欄に当てはまる数値を答えなさい。
\(10g\)のおもりが\(7\)つ、\(50g\)のおもりが\(1\)つ、\(100g\)のおもりが\(2\)つある。天びんの片側だけに少なくとも\(1\)つのおもりを乗せるとき、[]通りの重さを測ることができる。
解説(クリックで展開)
問1と同様に\(10g\)、\(50g\)、\(100g\)、それぞれのおもりで測れる重さを見ていきます。
- \(10g\)が\(7\)つ
\(0g\)、\(10g\)、\(20g\)、\(30g\)、\(40g\)、\(50g\)、\(60g\)、\(70g\)・・・\(8\)通り
- \(50g\)が\(1\)つ
\(0g\)、\(50g\)・・・\(2\)通り
- \(100g\)が\(2\)つ
\(0g\)、\(100g\)、\(200g\)・・・\(3\)通り
ここから、先程のように
\[8 \verb|(通り)| \times 2 \verb|(通り)| \times 3 \verb|(通り)| = 48 \verb|(通り)|\]
と、計算し、全て\(0\)個のときのパターンを引き\(47\)通りとなります。しかし今回は\(10g\)のおもりが\(7\)個あることに注意しなければなりません。
例えば、\(60g\)を作るとき、\(10g\)、\(50g\)、\(100g\)をそれぞれ、\(6\)個、\(0\)個、\(0\)個選ぶ場合と、\(2\)個、\(1\)個、\(0\)個選ぶ場合があり、先程の数え方をすると、これらを重複して数えることになってしまいます。
このように\(2\)通りの作り方がある重さを探していきます。すると、以下の\(10\)通りが\(2\)通りの作り方があることが分かり、計算上重複して数えていることが分かります。
\(50g\)、\(60g\)、\(70g\)、\(100g\)、\(110g\)、\(120g\)、\(150g\)、\(160g\)、\(170g\)、\(200\)
したがって、この重複する\(10\)通りを引きます。
\[47 \verb|(通り)| – 10 \verb|(通り)| = 37 \verb|(通り)|\]
これより、\(37\)通りとなります。
解答(クリックで展開)
ADVICE
おもりに関する問題は、合計が\(0\)の時に数えないことに気付けるかどうかと、重複を見つけ出せるかが問題を解く鍵になります。
問1のように、個数が少ないときは\(10g\)、\(20g\)、\(50g\)・・・といった具合に\(1\)個\(1\)個挙げて数えていく方法もあります。
また、問2のように個数が多いときは、作れる最大値を考えます。
最大の数値は\(10g\)を\(7\)個、\(50g\)を\(1\)個、\(100g\)を\(2\)個用いて\(370g\)が作れます。最低が\(10g\)で、そこから\(10g\)毎に区切られているので、最高でも\(370 ÷ 10 =37\)通りしかないことが分かります。
ディスカッション
コメント一覧
天秤の問題2で10gのおもりの数が5個つしかないのに7つとして計算してますが教えてください
村田裕隆様
申し訳ありません、設問のミスです。訂正いたしましたので、ご確認ください。