秘密計算の説明|情報処理安全確保支援士 シラバス準拠予想問題2 問2
出典:3.8:情報セキュリティに関する技術
分野:セキュリティ / 情報セキュリティ
秘密計算の説明として,最も適切なものはどれか。
- ア:統計結果に意図的なノイズを加えることによって,個々のデータ主体に関する情報が推定されにくくなるようにする技術である。
- イ:特定の個人を識別できないように個人情報を加工し,復元できないようにした上で,第三者提供や分析に利用できるようにする情報である。
- ウ:公開鍵暗号方式で共通鍵を安全に共有し,その共通鍵を用いた共通鍵暗号方式で大量のデータを暗号化する方式である。
- エ:データを暗号化又は分散した状態のまま復号せずに演算し,処理結果だけを得ることで,データ活用と秘匿性の確保を両立する技術である。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
秘密計算は、データを暗号化又は分散した状態のまま、復号せずに演算できるようにする技術です。元データを見せずに統計処理や分析を行えるため、データ活用と秘匿性の確保を両立する点が重要です。
迷ったときの判断軸
統計結果にノイズを加えるものは差分プライバシー、個人を識別できないように加工して復元できないようにするものは匿名加工情報、公開鍵暗号で共通鍵を共有して大量データを暗号化するものはハイブリッド暗号方式です。秘密計算は、データを見ないまま計算する技術と判断しましょう。
科目Bにつなげるために
科目Bでは、複数組織が保有する機密データや個人データを、相互に開示せずに集計・分析したい場面が出ることがあります。秘密計算は、暗号化・分散・復号・演算結果の扱いを整理し、誰が元データを見られるのか、どの情報だけを得るのかを確認する視点で押さえておきましょう。
秘密計算は、データを暗号化又は分散した状態のまま処理し、元のデータを復号せずに演算結果を得るための技術です。
例えば、複数の組織が保有するデータを互いに開示せずに集計・分析したい場合などに利用されます。データの中身を秘匿したまま計算できるため、データ活用とプライバシー保護・機密性確保を両立しやすくなります。
したがって、エが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:統計結果に意図的なノイズを加えることによって,個々のデータ主体に関する情報が推定されにくくなるようにする技術である。
⇒差分プライバシーの説明です。統計結果にノイズを加えることで、個々のデータ主体に関する情報を推定しにくくする技術であり、データを暗号化又は分散したまま演算する秘密計算とは異なります。
イ:特定の個人を識別できないように個人情報を加工し,復元できないようにした上で,第三者提供や分析に利用できるようにする情報である。
⇒匿名加工情報の説明です。個人を識別できないように加工し、復元できないようにした情報を指します。秘密計算は、データ自体を加工して匿名化するのではなく、秘匿した状態のまま計算できるようにする技術です。
ウ:公開鍵暗号方式で共通鍵を安全に共有し,その共通鍵を用いた共通鍵暗号方式で大量のデータを暗号化する方式である。
⇒ハイブリッド暗号方式の説明です。公開鍵暗号で共通鍵を安全に共有し、その共通鍵でデータを暗号化する方式であり、暗号化又は分散した状態のまま演算を行う秘密計算とは目的と仕組みが異なります。