原価差異|中小企業診断士 令和7年第1次試験 財務・会計 問11

出典:令和7年度 第1次試験問題 財務・会計 第11問 分野:財務・会計 / 原価計算
以下の材料に関する資料に基づき、当月の原価差異として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、日付は省略している。

【資料】
・材料の予定消費価格は@1,100円であり、実際消費額の計算は先入先出法を用いている。
・材料の前月繰越高は200,000千円(200千個、@1,000円)である。
・材料の当月購入高は960,000千円(800千個、@1,200円)である。
・材料の当月消費数量は850千個であり、そのうち800千個は直接材料であり、残り50千個は間接材料である。
・棚卸減耗は発生していない。
  • ア:15,000千円
  • イ:45,000千円
  • ウ:55,000千円
  • エ:60,000千円
解説

この問題では、材料の予定消費額と実際消費額の差額として、原価差異を計算することが問われています。

原価差異ダウンロード

まず、予定消費価格は@1,100円であり、当月消費数量は850千個です。したがって、予定消費額は、1,100円 × 850千個 = 935,000千円です。

次に、実際消費額は先入先出法で計算します。前月繰越分200千個を@1,000円で先に消費し、残り650千個を当月購入分から@1,200円で消費します。したがって、実際消費額は、200千個 × 1,000円 + 650千個 × 1,200円 = 980,000千円です。

原価差異は、実際消費額980,000千円 - 予定消費額935,000千円 = 45,000千円です。

したがって、イが適切です。

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まず押さえたいこと

原価差異は、予定原価と実際原価のズレを把握するためのものです。材料費の問題では、まず予定消費価格で計算した消費額と、実際の払出方法に基づく実際消費額を分けて考えます。予定価格が与えられている場合は、予定価格と実際価格の差が原価差異として問われやすくなります。

迷ったときの判断軸

この種類の計算問題では、数量の単位と払出方法の読み落としに注意しましょう。千円・千個で示されている場合、単位をそろえないと桁を誤りやすくなります。また、実際消費額は「平均的に払う」のではなく、指定された先入先出法に従って、古い材料から消費したものとして考えます。直接材料と間接材料に分かれていても、材料の当月消費数量として問われている範囲を確認することが大切です。

2次試験につなげるために

この論点は財務・会計の管理会計であり、2次試験の事例Ⅳにもつながります。事例Ⅳでは、差異を単に計算するだけでなく、「予定より高くなったのか」「数量を使いすぎたのか」「どの管理活動を見直すべきか」を説明する力が重要です。原価差異は、計算結果をコスト管理や改善行動につなげる視点で押さえましょう。