会社法|中小企業診断士 令和7年第1次試験 財務・会計 問2
出典:令和7年度 第1次試験問題 財務・会計 第2問
分野:財務・会計 / 企業会計の基礎
会社法における計算書類および会計帳簿に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア:会計帳簿は、書面をもって作成しなければならない。
- イ:株式会社が作成しなければならない計算書類とは、貸借対照表、損益計算書および包括利益計算書である。
- ウ:株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から3年間、その会計帳簿を保存しなければならない。
- エ:取締役会設置会社においては、定時株主総会の招集の通知に際して、取締役会で承認を受けた計算書類を株主に提供しなければならない。
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まず押さえたいこと
会社法における計算書類・会計帳簿の問題では、「何を作成するのか」「どのくらい保存するのか」「株主にどう提供するのか」を整理することが大切です。会計帳簿は電磁的記録でも作成でき、保存期間は会計帳簿の閉鎖時から10年です。計算書類は、貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表を基本として押さえましょう。
迷ったときの判断軸
ひっかけになりやすいのは、会計帳簿を「書面のみ」とする表現や、保存期間を短くする表現です。また、包括利益計算書は会社法上の計算書類の基本セットとして問われるものではありません。取締役会設置会社では、計算書類は取締役会の承認を受けたうえで、定時株主総会の招集通知に際して株主へ提供される、という流れで整理します。
2次試験につなげるために
この論点は財務・会計の会社法関連知識ですが、2次試験で細かな条文知識として問われる可能性は高くありません。2次試験に無理につなげるより、1次試験対策として「計算書類の種類」「会計帳簿の保存期間」「株主への提供手続」をセットで整理することが重要です。
この問題では、会社法上の会計帳簿と計算書類について、作成方法、保存期間、株主への提供手続を正しく理解しているかが問われています。
取締役会設置会社では、定時株主総会の招集通知に際して、取締役会の承認を受けた計算書類などを株主に提供する必要があります。これは、株主が総会で適切に判断できるようにするためです。
したがって、エが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア 会計帳簿は、書面をもって作成しなければならない。
⇒会計帳簿は、書面だけでなく電磁的記録によって作成することもできます。「書面をもって作成しなければならない」という点が誤りです。
イ 株式会社が作成しなければならない計算書類とは、貸借対照表、損益計算書および包括利益計算書である。
⇒会社法上の計算書類には、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表などが含まれます。包括利益計算書は、ここでいう会社法上の計算書類として挙げるものではありません。
ウ 株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から3年間、その会計帳簿を保存しなければならない。
⇒株式会社は、会計帳簿を閉鎖の時から10年間保存しなければなりません。3年間ではありません。