物価指数|中小企業診断士 令和7年第1次試験 経済学・経済政策 問5
出典:令和7年度 第1次試験問題 経済学・経済政策 第5問
分野:経済学・経済政策 / 経済指標の見方や読み方
2種類の財(X財とY財)の数値例で物価指数を計算する。これらの財の単位当たりの価格と数量は、それぞれ以下の表のとおりである。基準年の物価指数を100とした場合、比較年の物価指数として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- ア:ラスパイレス指数では95、パーシェ指数では114。
- イ:ラスパイレス指数では114、パーシェ指数では95。
- ウ:ラスパイレス指数では114、パーシェ指数では120。
- エ:ラスパイレス指数では120、パーシェ指数では95。
- オ:ラスパイレス指数では120、パーシェ指数でも120。
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まず押さえたいこと
ラスパイレス指数とパーシェ指数の違いは、どの年の数量を重みとして使うかです。ラスパイレス指数は基準年の数量、パーシェ指数は比較年の数量を使って、価格の変化を測ります。価格指数なので、数量そのものの増減ではなく、「同じ数量を買ったときの価格がどう変わったか」を見る点を押さえましょう。
迷ったときの判断軸
計算では、まず「価格だけを比較する」と考えると混乱しにくくなります。ラスパイレス指数では、基準年の数量を固定して、比較年価格で買うといくらになるかを基準年価格の場合と比べます。パーシェ指数では、比較年の数量を固定して、比較年価格で買うといくらになるかを基準年価格の場合と比べます。つまり、違いは価格ではなく、固定する数量が基準年か比較年かです。
2次試験につなげるために
この論点は経済学・経済政策の計算知識であり、2次試験に無理につなげるより、1次試験対策として計算手順を整理することが重要です。公式を丸暗記するだけでなく、「価格の変化を見るために数量を固定する」「ラスパイレスは昔の数量、パーシェは今の数量」と言い換えて覚えると、表の数字が変わっても対応しやすくなります。
この問題では、ラスパイレス指数とパーシェ指数の違いを理解しているかが問われています。
ラスパイレス指数は、基準年の数量を使って物価の変化を測る指数です。基準年の数量は、X財が5、Y財が10です。
基準年の金額は、10×5+5×10=100です。比較年の価格を基準年の数量に掛けると、12×5+6×10=120です。したがって、ラスパイレス指数は、120÷100×100=120です。
一方、パーシェ指数は、比較年の数量を使って物価の変化を測る指数です。比較年の数量は、X財が5、Y財が9です。
比較年の価格で計算した金額は、12×5+6×9=114です。基準年の価格を比較年の数量に掛けると、10×5+5×9=95です。したがって、パーシェ指数は、114÷95×100=120です。
したがって、オが適切です。
--- ❌他選択肢が誤りの理由ア:ラスパイレス指数では95、パーシェ指数では114。
⇒95や114は、パーシェ指数を計算する途中で出てくる金額であり、指数そのものではありません。
イ:ラスパイレス指数では114、パーシェ指数では95。
⇒114や95は、比較年の数量を使った金額であり、指数としては比率を計算して100を掛ける必要があります。
ウ:ラスパイレス指数では114、パーシェ指数では120。
⇒パーシェ指数は120で正しいですが、ラスパイレス指数は、基準年の数量を使って計算するため120です。114ではありません。
エ:ラスパイレス指数では120、パーシェ指数では95。
⇒ラスパイレス指数は120で正しいですが、パーシェ指数は、114÷95×100=120です。95は分母の金額であり、指数ではありません。