企画プロセスにおけるビジネス分析の達成目標|科目A-1(応用情報技術者) 令和7年 春期午前試験 問65
出典:令和7年春期 午前 問65
分野:システム企画 / システム化計画
システム管理基準(令和5年)によれば,企画プロセスにおけるビジネス分析の達成目標の一つとして,適切なものはどれか。
- ア:あるべきビジネスモデル及び業務プロセスによって生じる問題やメリットが明確にされている。
- イ:関連する情報システム及び情報システムの構成要素間のインタフェースが特定されている
- ウ:重要な情報システムの遂行能力・性能・稼動率などの実績の測定量が明確にされている。
- エ:優先順位付けされた要望が業務要件として明確にされ,利用者及び関係者と合意されている。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
企画プロセスにおけるビジネス分析では、現在の事業や業務を踏まえて、あるべきビジネスモデルや業務プロセスを検討し、それによって生じる問題やメリットを明確にすることが重要です。情報システムを企画する前に、まずビジネス面で何を変えるのかを整理します。
迷ったときの判断軸
「ビジネス分析」は、業務や事業の将来像を明らかにする段階です。情報システム間のインタフェースの特定はシステム構成の検討、性能や稼働率の測定量の明確化は運用・評価、要望を業務要件として合意する活動は要件定義に近い内容です。
科目Bにつなげるために
特にプロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験合格を目指す方は、ビジネス分析で将来像を描き、その後に業務要件やシステム要件へ落とし込むという流れを押さえましょう。企画・要件定義・開発の各プロセスの役割を区別する問題につながります。

企画プロセスは、経営戦略やIT戦略を実現するために、「どのような情報システムを作るべきか」を具体化していく段階です。
簡単にいうと、いきなりシステムを作り始めるのではなく、まずビジネスや業務を整理し、必要な要件を明確にしてから設計へ進むプロセスです。
この中でも、ビジネス分析は最初の重要なステップです。利用部門とIT部門が協力して、利用者の立場からビジネスや業務を分析します。
ビジネス分析では、次のようなことを明確にします。
たとえば、「受注業務を効率化したい」という目的がある場合、単に受注システムを作るのではなく、まず現在の受注業務の流れ、課題、利用者の困りごと、改善後のあるべき姿を整理します。
そのうえで、既存システムの改修で対応するのか、新しいパッケージを導入するのか、クラウドサービスを利用するのかといった候補を比較します。
つまり企画プロセスは、「経営や業務の目的を、具体的なシステム計画に落とし込む段階」です。中でもビジネス分析は、「どのような業務に変えたいのか、そのためにどのシステム案が適しているのか」を見極める作業と考えると分かりやすいです。
したがって、アが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由イ:関連する情報システム及び情報システムの構成要素間のインタフェースが特定されている。
⇒情報システムの構成や接続関係を明確にする内容であり、主にシステム方式設計に関する達成目標です。
ウ:重要な情報システムの遂行能力・性能・稼動率などの実績の測定量が明確にされている。
⇒情報システムの運用実績を測定・評価するための内容であり、ビジネス分析に関する達成目標ではありません。
エ:優先順位付けされた要望が業務要件として明確にされ,利用者及び関係者と合意されている。
⇒業務要件の定義と合意に関する達成目標です。ビジネス分析の結果を基に、具体的な業務要件を明確にする段階に該当します。