アンゾフの成長マトリクス|科目A-1(応用情報技術者) 令和7年 秋期午前試験 問70
出典:令和7年秋期 午前 問70
分野:経営戦略マネジメント / 経営戦略手法
図のアンゾフの成長マトリクスのうち,市場浸透戦略の例として,適切なものはどれか。


- ア:ある商品が高いシェアを確保したため,最近の技術開発の成果を取り入れた上位機種を,既存のユーザー向けに販売する。
- イ:ある地域において特別価格で販売することで,商品の知名度を上げ,その地域の多くの住民に販売する。
- ウ:ある地方で長年販売してきた商品を,今年から他の地方でも販売する。
- エ:販売実績がないある国の商習慣に合う製品を一から開発し,その国で販売する。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
アンゾフの成長マトリクスでは、市場浸透戦略は既存市場に既存製品をさらに販売する戦略です。新しい製品や新しい地域へ広げるのではなく、価格施策や販促強化などによって、現在の市場で販売量やシェアを高めます。
迷ったときの判断軸
既存ユーザー向けに上位機種を販売するのは新製品開発戦略、既存商品を他地域へ広げるのは新市場開拓戦略、新しい国向けに新製品を開発するのは多角化戦略です。「既存の商品を既存の地域で、さらに多く売る」という組合せに注目しましょう。
科目Bにつなげるために
特にプロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験合格を目指す方は、成長戦略を市場と製品が既存か新規かの2軸で整理すると有効です。事業企画では、販促強化・地域展開・製品開発・新規事業のどれに該当するかを見分ける力につながります。

アンゾフの成長マトリクスは、企業が成長戦略を考えるときに使うフレームワークです。
「市場」と「製品」を、それぞれ既存か新規かに分けて、4つの戦略に整理します。
市場浸透は、既存の市場で売上を伸ばす考え方です。たとえば、広告を強化したり、キャンペーンを行ったりして、現在の商品をより多くの顧客に買ってもらうことが該当します。
製品開発は、今の顧客に向けて新しい商品やサービスを提供する戦略です。たとえば、既存顧客に対して新機能付きの商品を販売する場合が該当します。
市場開拓は、今ある商品を新しい市場に広げる戦略です。たとえば、国内で売っていた商品を海外で販売したり、法人向け商品を個人向けにも展開したりする場合が該当します。
多角化は、新しい商品を新しい市場に投入する戦略です。既存事業との関係が薄い分、成長機会はありますが、リスクも高くなりやすい戦略です。
つまりアンゾフの成長マトリクスは、「今の商品か新しい商品か」「今の市場か新しい市場か」の組合せで、成長戦略を整理する考え方です。
ある地域で特別価格による販売を行い、その地域の多くの住民に既存商品を販売する取組は、既存市場における販売拡大を狙う市場浸透戦略に該当します。
したがって、イが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:ある商品が高いシェアを確保したため,最近の技術開発の成果を取り入れた上位機種を,既存のユーザー向けに販売する。
⇒新製品開発戦略の説明です。既存市場に対して、機能を高めた新しい製品を投入する戦略です。
ウ:ある地方で長年販売してきた商品を,今年から他の地方でも販売する。
⇒新市場開拓戦略の説明です。既存の製品を、新しい地域や顧客層などの新市場へ展開する戦略です。
エ:販売実績がないある国の商習慣に合う製品を一から開発し,その国で販売する。
⇒多角化戦略の説明です。新しい市場に対して新しい製品を投入するため、四つの戦略の中では最も変化が大きい戦略です。