QUIC|情報処理安全確保支援士 シラバス準拠予想問題Ⅰ 問20
出典:ネットワーク:小分類3|通信プロトコル
分野:ネットワーク / 通信プロトコル
HTTP/3で用いられるQUICの説明として,最も適切なものはどれか。
- ア:コネクション型通信を提供し,3ウェイハンドシェイクによって接続を確立した後,信頼性のあるバイトストリーム通信を実現するプロトコルである。
- イ:1本のTCP接続上で複数のHTTPリクエストとレスポンスを多重化し,ヘッダ圧縮などによって通信効率を高めるHTTPの仕様である。
- ウ:メッセージ指向の通信を提供し,複数のストリームを扱えるが,主に通信事業者網などでのシグナリング用途を想定したトランスポートプロトコルである。
- エ:UDP上で動作し,TLS 1.3相当の暗号化機能を統合し,接続確立時の遅延低減やストリーム単位の多重化を実現するプロトコルである。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
QUICは、HTTP/3で利用されるトランスポート層相当のプロトコルで、UDP上で動作します。TLS 1.3相当の暗号化機能を統合し、接続確立時の遅延を減らしながら、ストリーム単位の多重化を実現する点が特徴です。
迷ったときの判断軸
3ウェイハンドシェイクと信頼性のあるバイトストリーム通信はTCPの説明です。1本のTCP接続上でHTTPを多重化するものはHTTP/2、通信事業者網などでのシグナリング用途を想定したトランスポートプロトコルはSCTPに近い説明です。HTTP/3のQUICは、TCPではなくUDP上で動作し、暗号化と多重化を備えると判断しましょう。
科目Bにつなげるために
科目Bでは、Web通信の性能改善や暗号化通信の構成として、HTTP/2・HTTP/3・TLS・TCP・UDPの違いが問われることがあります。QUICでは、TCPのヘッドオブラインブロッキングを避けやすく、接続確立も効率化できるため、高速化とセキュア化を同時に狙ったWeb通信基盤として整理しておきましょう。
QUICは、UDP上で動作するトランスポートプロトコルで、HTTP/3で利用されます。TLS 1.3相当の暗号化機能を統合し、接続確立時の遅延を減らしながら、安全な通信を実現する点が特徴です。
また、複数のストリームを多重化して扱えるため、一部のストリームで遅延や損失が発生しても、他のストリームへの影響を抑えやすくなります。TCP上でHTTPを多重化するHTTP/2とは、土台となるトランスポート層の考え方が異なります。
したがって、エが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:コネクション型通信を提供し,3ウェイハンドシェイクによって接続を確立した後,信頼性のあるバイトストリーム通信を実現するプロトコルである。
⇒TCPの説明です。TCPは3ウェイハンドシェイクによって接続を確立し、信頼性のあるバイトストリーム通信を提供します。QUICはUDP上で動作し、TLS 1.3相当の暗号化や多重化を統合している点が異なります。
イ:1本のTCP接続上で複数のHTTPリクエストとレスポンスを多重化し,ヘッダ圧縮などによって通信効率を高めるHTTPの仕様である。
⇒HTTP/2の説明です。HTTP/2はTCP接続上でHTTPリクエストとレスポンスを多重化します。HTTP/3ではTCPではなくQUICを利用するため、TCPのヘッドオブラインブロッキングの影響を受けにくい点が特徴です。
ウ:メッセージ指向の通信を提供し,複数のストリームを扱えるが,主に通信事業者網などでのシグナリング用途を想定したトランスポートプロトコルである。
⇒SCTPの説明です。SCTPはメッセージ指向で複数ストリームを扱えるトランスポートプロトコルですが、HTTP/3で用いられるQUICの説明ではありません。QUICはUDP上で動作し、暗号化や接続確立の高速化を組み込んだプロトコルです。