短期費用曲線|中小企業診断士 令和7年第1次試験 経済学・経済政策 問18
出典:令和7年度 第1次試験問題 経済学・経済政策 第15問(設問1)
分野:経済学・経済政策 / 経済指標の見方や読み方
企業の短期費用曲線に関連して、下記の設問に答えよ。
限界費用に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 限界費用が一定のとき、供給の価格弾力性はゼロになる。
b 生産量の増加とともに平均可変費用が上昇するとき、限界費用も逓増している。
c 平均固定費用の低下は、限界費用を低下させる。
d 平均費用が最小のとき、限界費用も最小である。
限界費用に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 限界費用が一定のとき、供給の価格弾力性はゼロになる。
b 生産量の増加とともに平均可変費用が上昇するとき、限界費用も逓増している。
c 平均固定費用の低下は、限界費用を低下させる。
d 平均費用が最小のとき、限界費用も最小である。
- ア:a:正 b:正 c:誤 d:正
- イ:a:正 b:誤 c:正 d:誤
- ウ:a:誤 b:正 c:正 d:誤
- エ:a:誤 b:正 c:誤 d:正
- オ:a:誤 b:正 c:誤 d:誤
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まず押さえたいこと
限界費用は、生産量を1単位増やしたときに追加でかかる費用です。短期費用曲線では、平均費用・平均可変費用・限界費用の関係がよく問われます。特に、限界費用は平均費用や平均可変費用の最小点を下から上に交わるという関係を押さえておくことが重要です。
迷ったときの判断軸
限界費用が一定なら、価格が変わっても供給量がまったく変わらないわけではないため、供給の価格弾力性がゼロとはいえません。また、平均固定費用は生産量が増えるほど低下しますが、固定費は追加生産に直接関係しないため、限界費用を低下させる要因ではありません。平均費用が最小になる点では限界費用と平均費用が一致しますが、限界費用自体が最小になるとは限らない点に注意しましょう。
2次試験につなげるために
この論点は経済学・経済政策の費用曲線の知識であり、2次試験に無理につなげるより、1次試験対策として整理することが重要です。費用曲線は、「平均を押し上げるか、押し下げるか」という考え方で見ると腹落ちしやすくなります。限界費用が平均より低ければ平均は下がり、限界費用が平均より高ければ平均は上がる、という関係を軸に判断しましょう。
この問題では、限界費用と平均費用、平均可変費用、平均固定費用の関係が問われています。
aについて、限界費用が一定の場合、供給曲線は水平に近い形になります。そのため、価格が少し変化すると供給量が大きく変化し、供給の価格弾力性はゼロではありません。したがって、aは誤りです。
bについて、平均可変費用が生産量の増加とともに上昇している局面では、追加的に1単位生産するための費用である限界費用が、平均可変費用を押し上げています。短期費用曲線の標準的な形では、この局面で限界費用は逓増しています。したがって、bは正しい記述です。
cについて、平均固定費用は、固定費用を生産量で割ったものです。生産量が増えると平均固定費用は低下しますが、固定費用は追加的な1単位の生産費用には影響しないため、限界費用を低下させるとはいえません。したがって、cは誤りです。
dについて、平均費用が最小になる点では、限界費用は平均費用と等しくなります。しかし、その点で限界費用が最小になるわけではありません。したがって、dは誤りです。
したがって、オが適切です。
--- ❌他選択肢が誤りの理由ア a:正 b:正 c:誤 d:正
⇒aとdの判断が誤りです。限界費用が一定なら供給の価格弾力性はゼロではなく、平均費用が最小のときに限界費用が最小になるわけでもありません。
イ a:正 b:誤 c:正 d:誤
⇒a、b、cの判断が誤りです。限界費用が一定でも供給の価格弾力性はゼロではなく、平均可変費用が上昇する局面では限界費用は逓増していると考えます。また、平均固定費用の低下は限界費用を低下させません。
ウ a:誤 b:正 c:正 d:誤
⇒cの判断が誤りです。平均固定費用は生産量が増えると低下しますが、固定費用は限界費用に影響しません。
エ a:誤 b:正 c:誤 d:正
⇒dの判断が誤りです。平均費用が最小のとき、限界費用は平均費用に等しくなりますが、限界費用そのものが最小になるわけではありません。