RoHS指令の目的|科目A-1(応用情報技術者) 令和7年 春期午前試験 問80

出典:令和7年春期 午前 問80 分野:法務 / その他の法律・ ガイドライン・ 技術者倫理
欧州へ電子部品を輸出するには,RoHS指令への対応が必要である。このRoHS指令の目的として,適切なものはどれか。
  • ア:家電製品から有用な部分や材料をリサイクルし,廃棄物を減量するとともに,資源の有効利用を推進する。
  • イ:機器が発生する電磁妨害が,無線通信機器及びその他の機器の正常な動作を妨げるレベルを超えないようにする。
  • ウ:大量破壊兵器の開発及び拡散,通常兵器の過剰備蓄に関わるおそれがある場合など,国際社会の平和と安全を脅かす輸出行為を防止する。
  • エ:電気電子製品の生産から処分までの全ての段階で,有害物質が環境及び人の健康に及ぼす危険を最小化する。
応用情報技術者
解説

RoHS指令は、電気・電子機器に含まれる鉛、水銀、カドミウムなどの有害物質の使用を制限するEUの規制です。

有害物質の使用を抑えることで、電気・電子製品の製造、使用、廃棄、リサイクルなどの各段階において、環境や人の健康へ与える危険を小さくすることを目的としています。

したがって、が適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:家電製品から有用な部分や材料をリサイクルし,廃棄物を減量するとともに,資源の有効利用を推進する。
⇒家電リサイクル法など、使用済み製品の回収・再資源化に関する説明です。RoHS指令は、有害物質の使用制限を目的とします。
イ:機器が発生する電磁妨害が,無線通信機器及びその他の機器の正常な動作を妨げるレベルを超えないようにする。
⇒EMC指令に関する説明です。機器が発生する電磁妨害や、機器の電磁耐性を規制します。
ウ:大量破壊兵器の開発及び拡散,通常兵器の過剰備蓄に関わるおそれがある場合など,国際社会の平和と安全を脅かす輸出行為を防止する。
⇒安全保障貿易管理に関する説明です。武器や軍事転用可能な貨物・技術の不正輸出を防止する制度です。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

RoHS指令は、電気・電子機器に含まれる鉛・水銀・カドミウムなどの有害物質の使用を制限し、環境や人の健康への影響を抑えることを目的としています。製品の製造から廃棄・処分までを意識した規制です。

迷ったときの判断軸

「電気・電子製品」と「有害物質の制限」がRoHS指令の判断材料です。家電製品の回収・リサイクルは家電リサイクル法など、電磁妨害の抑制はEMCに関する規制、安全保障上の輸出管理は外為法などに関係します。

科目Bにつなげるために

特にプロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験合格を目指す方は、RoHSを製品に含まれる有害物質を制限する規制として、廃電気・電子機器の回収や再利用を促すWEEE指令と区別して整理しましょう。