CRYPTREC暗号リスト|科目A-1(応用情報技術者) 令和7年 春期午前試験 問35
出典:令和7年春期 午前 問35
分野:セキュリティ / 情報セキュリティ
デジタル庁,総務省及び経済産業省が策定した"電子政府における調達のために参照すべき暗号のリスト(CRYPTREC暗号リスト)"を構成する暗号リストの説明のうち,適切なものはどれか。
- ア:推奨候補暗号リストとは,CRYPTRECによって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち,市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され,当該技術の利用を推奨するもののリストである。
- イ:推奨候補暗号リストとは,候補段階に格下げされ,互換性維持目的で利用する暗号技術のリストである。
- ウ:電子政府推奨暗号リストとは,CRYPTRECによって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち,市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され,当該技術の利用を推奨するもののリストである。
- エ:電子政府推奨暗号リストとは,推奨段階に格下げされ,互換性維持目的で利用する暗号技術のリストである。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
CRYPTREC暗号リストは、暗号技術の安全性・実装性能・利用実績などに応じて分類されています。電子政府推奨暗号リストは、安全性と実装性能が確認され、市場での利用実績が十分であるか、今後の普及が見込まれる暗号技術のうち、利用を推奨するものをまとめたリストです。
迷ったときの判断軸
推奨候補暗号リストは、安全性や実装性能は確認されているものの、利用実績や普及の面で電子政府推奨暗号リストへの掲載候補となる技術を扱います。互換性維持のために継続利用される暗号技術は運用監視暗号リストに分類されるため、「推奨候補」と混同しないようにしましょう。
科目Bにつなげるために
特に情報処理安全確保支援士試験合格を目指す方は、暗号方式の名称だけでなく、電子政府推奨暗号・推奨候補暗号・運用監視暗号の位置付けを区別しておくと有効です。システムで採用する暗号技術の選定や、旧方式からの移行判断につながります。

CRYPTREC暗号リストは、日本の電子政府などで使う暗号技術について、安全性や実装性能を確認したうえで整理したリストです。
政府機関の情報システムで暗号化や電子署名を使う場合は、できるだけCRYPTREC暗号リストに掲載されているアルゴリズムを採用することが求められます。
特に重要なのは、3つのリストの「推奨度」の違いです。電子政府推奨暗号リストは積極的に利用を推奨するもの、推奨候補暗号リストは今後推奨される可能性があるもの、運用監視暗号リストは互換性のためにやむを得ず使うものです。
つまりCRYPTREC暗号リストは、「安全に使える暗号技術を選ぶための目安」です。試験では、運用監視暗号リストは「推奨ではなく、互換性維持のために容認されるもの」と押さえると分かりやすいです。
したがって、ウが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:推奨候補暗号リストとは,CRYPTRECによって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち,市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され,当該技術の利用を推奨するもののリストである。
⇒市場での利用実績が十分にある、または今後の普及が見込まれ、利用が推奨されるものは電子政府推奨暗号リストです。推奨候補暗号リストは、今後、電子政府推奨暗号リストへ掲載される可能性がある技術を対象とします。
イ:推奨候補暗号リストとは,候補段階に格下げされ,互換性維持目的で利用する暗号技術のリストである。
⇒互換性維持のために継続利用を容認する暗号技術は、推奨候補暗号リストではなく運用監視暗号リストに掲載されます。
エ:電子政府推奨暗号リストとは,推奨段階に格下げされ,互換性維持目的で利用する暗号技術のリストである。
⇒電子政府推奨暗号リストは、利用を推奨する暗号技術のリストです。推奨すべき状態ではなくなり、互換性維持目的でのみ利用が容認されるものは運用監視暗号リストに分類されます。