ループ防止に関わるプロトコル|科目A-1 令和7年 秋期午前試験 問34

出典:令和7年秋期 午前 問34 分野:ネットワーク / データ通信と制御
複数台のレイヤー2スイッチで構成されるネットワークが複数の経路をもつ場合に,イーサネットフレームのループが発生することがある。そのループの発生を防ぐためのTCP/IPネットワークインタフェース層のプロトコルはどれか。
  • ア:IGMP
  • イ:RIP
  • ウ:SIP
  • エ:スパニングツリープロトコル
解説

複数台のレイヤー2スイッチでネットワークを構成すると、冗長化のために複数の経路をもたせることがあります。しかし、経路が環状になると、イーサネットフレームがネットワーク内を回り続けるループが発生するおそれがあります。

スパニングツリープロトコルは、このようなレイヤー2ネットワークのループを防ぐためのプロトコルです。物理的には複数経路があっても、論理的にはループのない木構造になるように、一部のポートをブロック状態にします。

スパニングツリープロトコル

これにより、通常時はフレームのループを防ぎ、障害時には別経路を利用できるようになります。

したがって、が適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:IGMP
⇒IGMPは、IPマルチキャストにおいて、ホストがマルチキャストグループへの参加や離脱をルータへ通知するためのプロトコルです。レイヤー2スイッチ間のフレームループを防ぐためのプロトコルではありません。
イ:RIP
⇒RIPは、ルータ間で経路情報を交換するためのルーティングプロトコルです。IP層で経路制御に使われるものであり、レイヤー2のイーサネットフレームのループ防止にはスパニングツリープロトコルを使います。
ウ:SIP
⇒SIPは、IP電話などでセッションを開始、変更、終了するために使われるプロトコルです。音声通話や映像通信などのセッション制御に関係するものであり、レイヤー2ネットワークのループ防止とは関係しません。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

スパニングツリープロトコルは、複数の経路をもつレイヤー2ネットワークで、フレームが循環し続けるループを防ぐための仕組みです。冗長な経路を用意しつつ、通常時は一部の経路をブロックして、論理的にループのない構成にします。

迷ったときの判断軸

IGMPはマルチキャストグループ管理、RIPはルーティング、SIPは音声・映像通信などのセッション制御に関係します。問題文に「レイヤー2スイッチ」「イーサネットフレーム」「ループ防止」とあれば、スパニングツリープロトコルを選ぶと判断しやすくなります。

科目Bにつなげるために

特にプロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験合格を目指す方は、冗長構成では可用性を高める一方で、ループなどの副作用を防ぐ設計が必要になる点を意識しましょう。複数区分で共通して、ネットワーク障害の原因分析や構成図の読み取りにもつながります。