経営理念,経営戦略,事業戦略の関係性|科目A-1(応用情報技術者) 令和6年 秋期午前試験 問74

出典:令和6年秋期 午前 問74 分野:企業活動 / 経営・組織論
企業経営において,経営理念,経営戦略,事業戦略は,経営理念を最上位とするピラミッドを形成している。経営理念,経営戦略,事業戦略の関係性で適切なものはどれか。
  • ア:経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的な内容であるのに対して,下位にいくほど抽象的な内容となっている。
  • イ:経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど短期的な視点であるのに対して,下位にいくほど中長期的な視点となっている。
  • ウ:経営理念を達成するために経営戦略を策定し,経営戦略という目標を達成するために事業戦略に分解する。
  • エ:経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する。
解説

企業経営では、最上位に企業の存在意義や価値観を示す「経営理念」があり、それを実現するために企業全体の方向性を定める「経営戦略」を策定します。

さらに、経営戦略を具体的に実現するために、各事業でどのように競争し、目標を達成するかを定める「事業戦略」へと展開します。 経営理念・経営戦略・事業戦略ダウンロード

  • 経営理念:企業が「何のために存在するのか」「どのような価値を提供したいのか」を示す基本的な考え方です。企業の使命・価値観・行動のよりどころになります。
  • 経営戦略:経営理念を実現するために、企業全体として中長期的にどの方向へ進むかを決める方針や計画です。市場・競争・資源配分などを踏まえて考えます。
  • 事業戦略:経営戦略をもとに、各事業や部門がどのように競争優位を築くかを決める具体的な方針や計画です。商品・顧客・価格・販売方法などに落とし込まれます。

つまり、「経営理念 → 経営戦略 → 事業戦略」の順に、上位の方針を下位の戦略へ具体化していきます。

したがって、ウが適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的な内容であるのに対して,下位にいくほど抽象的な内容となっている。
⇒上位ほど抽象的で、下位にいくほど具体的になります。経営理念は企業の基本的な価値観などを示し、事業戦略では各事業の具体的な方向性を定めます。
イ:経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど短期的な視点であるのに対して,下位にいくほど中長期的な視点となっている。
⇒上位ほど長期的・中長期的な視点をもち、下位にいくほど具体的で短期的な施策へ展開されます。関係が逆です。
エ:経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する。
⇒戦略の階層が逆です。経営理念を実現するために経営戦略を策定し、その経営戦略を各事業の事業戦略へ具体化します。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

企業経営では、経営理念 → 経営戦略 → 事業戦略というように、上位の考え方を下位の具体的な方針へ落とし込んでいきます。経営理念は企業の存在意義や目指す姿を示し、それを実現するために経営戦略を策定し、さらに個々の事業で実行するための事業戦略へ具体化します。

迷ったときの判断軸

上位ほど抽象度が高く長期的で、下位ほど具体的で実行に近い内容になります。したがって、「理念を実現するための経営戦略、その経営戦略を具体化する事業戦略」という上下関係を押さえると判断しやすくなります。

科目Bにつなげるために

特にプロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験合格を目指す方は、経営理念・経営戦略・事業戦略を目的から実行方針へ段階的に具体化する関係として理解しましょう。IT戦略やDX戦略を考える際にも、上位の経営目標との整合性を確認する視点につながります。