ITシステムに求められる要素について経営者が確認すべき事項|科目A-1(応用情報技術者) 令和6年 秋期午前試験 問61
出典:令和6年秋期 午前 問61
分野:システム戦略(中分類) / 情報システム戦略
経済産業省が取りまとめた"デジタル経営改革のための評価指標(DX推進指標)"によれば,DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築に関する指標において,"ITシステムに求められる要素"について経営者が確認すべき事項はどれか。
- ア:ITシステムの全体設計や協働できるベンダーの選定などを行える人材を育成・確保できているか。
- イ:環境変化に迅速に対応し,求められるデリバリースピードに対応できるITシステムとなっているか
- ウ:データ処理において,リアルタイム性よりも,ビッグデータの蓄積と事後の分析が重視されているか
- エ:データを迅速に活用するために,全体最適よりも,個別最適を志向したITシステムとなっているか。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
DXを支えるITシステムには、事業環境の変化に素早く対応できる柔軟性や、必要な機能を迅速に提供できるデリバリースピードが求められます。DXでは、変化への追随が遅い硬直的なシステムが大きな障害になりやすい点を押さえましょう。
迷ったときの判断軸
「ITシステムに求められる要素」を問われたら、人材育成ではなくシステムそのものの特性に注目します。また、リアルタイム活用を軽視したり、全体最適より個別最適を優先したりする考え方は、DXの方向性とは合いません。
科目Bにつなげるために
特にプロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験合格を目指す方は、DX推進を経営戦略とIT基盤の整合として理解しましょう。変化に強いアーキテクチャ、迅速な開発・提供、全社的なデータ活用といった観点を結び付けて考えることが重要です。

DX推進指標は、企業がDXにどれくらい取り組めているかを自己診断するための指標です。
単に「ITシステムを導入しているか」を見るのではなく、デジタル技術やデータを使って、ビジネスを変革できる状態になっているかを確認するために使われます。"ITシステムに求められる要素"として具体的には、以下の3つの事項が規定されています。
つまり、DX推進指標におけるITシステムでは、「データを使えること」「変化にすばやく対応できること」「会社全体で連携できること」が重要になります。
したがって、イが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:ITシステムの全体設計や協働できるベンダーの選定などを行える人材を育成・確保できているか。
⇒IT人材の育成・確保に関する確認事項です。「ITシステムに求められる要素」そのものではありません。
ウ:データ処理において,リアルタイム性よりも,ビッグデータの蓄積と事後の分析が重視されているか。
⇒DXでは、必要なデータを迅速に活用できることが重要です。リアルタイム性を軽視する考え方は適切ではありません。
エ:データを迅速に活用するために,全体最適よりも,個別最適を志向したITシステムとなっているか。
⇒DXでは、個別最適によってシステムやデータが分断されることを避け、全体最適の観点からITシステムを構築することが重要です。