クライアントサーバシステムの処理能力|科目A-1(応用情報技術者) 令和6年 秋期午前試験 問15
出典:令和6年秋期 午前 問15
分野:システム構成要素 / システムの評価指標
あるクライアントサーバシステムにおいて,クライアントから要求された1件の検索を処理するために,サーバで平均100万命令が実行される。1件の検索につき,ネットワーク内で転送されるデータは平均 2×105 バイトである。このサーバの性能は100MIPSであり,ネットワークの転送速度は 8×107 ビット/秒である。このシステムにおいて,1秒間に処理できる検索要求は何件か。ここで,処理できる件数は,サーバとネットワークの処理能力だけで決まるものとする。また,1バイトは8ビットとする。
- ア:50
- イ:100
- ウ:200
- エ:400
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
複数の構成要素で処理するシステムでは、各要素について1秒間に何件処理できるかを同じ単位で求め、最も処理能力が低い部分をボトルネックとするのが基本です。サーバなら命令実行性能と1件当たりの命令数、ネットワークなら転送速度と1件当たりのデータ量から処理件数を考えます。
迷ったときの判断軸
MIPSは1秒当たりの命令数、ネットワーク速度はビット/秒なので、比較する前に両方を「件/秒」へそろえることが重要です。また、データ量がバイトで与えられている場合はビットへの変換を忘れず、各処理能力を合計するのではなく、小さい方がシステム全体を制約すると考えましょう。
科目Bにつなげるために
特にプロフェッショナルデジタルスキル(システム)試験合格を目指す方は、CPU、ネットワーク、ストレージなどの処理能力を共通の指標へ換算してボトルネックを特定する考え方を身に付けましょう。性能設計、キャパシティプランニング、システム増強の優先順位を判断する場面に直結します。

この問題では、サーバとネットワークがそれぞれ1秒間に何件の検索要求を処理できるかを求め、少ない方がシステム全体の処理能力になります。
まず、サーバの処理能力を求めます。100MIPSは、1秒間に100 × 106命令を実行できるという意味です。1件の検索には100万命令が必要なので、
100 × 106 ÷ 1 × 106 = 100件/秒
次に、ネットワークの処理能力を求めます。1件当たりのデータ量は2 × 105バイトなので、ビットに変換すると、
2 × 105 × 8 = 1.6 × 106ビット
ネットワークの転送速度は8 × 107ビット/秒なので、
8 × 107 ÷ 1.6 × 106 = 50件/秒
サーバは100件/秒、ネットワークは50件/秒を処理できます。システム全体では処理能力の低いネットワークがボトルネックになるため、1秒間に処理できるのは50件です。
したがって、アが適切です。