BCMSの目的|情報処理安全確保支援士試験 令和8年 科目A-2試験予想Ⅰ 問12

BCMS(事業継続マネジメントシステム)の説明として,最も適切なものはどれか。
  • ア:災害やシステム障害などが発生したときに,重要業務を継続又は早期復旧するための手順や体制を定めた計画である。
  • イ:情報資産の機密性,完全性及び可用性を維持するために,リスクアセスメントに基づいて管理策を選択し,継続的に改善する仕組みである。
  • ウ:製品やサービスの品質を維持・向上するために,顧客要求事項への適合やプロセス改善を継続的に管理する仕組みである。
  • エ:事業継続に関する方針,体制,計画,訓練,評価及び改善を組織的に運用し,事業中断への対応能力を継続的に高める仕組みである。
解説

BCMSは、Business Continuity Management Systemの略で、事業継続に関する取組みを組織的に管理し、継続的に改善するための仕組みです。

単に災害時の手順をまとめた計画だけではなく、事業継続に関する方針・体制・計画・訓練・評価・改善を継続的に運用し、事業中断への対応能力を高めていく点が特徴です。

したがって、が適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:災害やシステム障害などが発生したときに,重要業務を継続又は早期復旧するための手順や体制を定めた計画である。
⇒BCPの説明です。BCPは事業継続計画そのものを指します。一方、BCMSはBCPを含めた事業継続の方針、運用、訓練、評価、改善を組織的に管理する仕組みです。
イ:情報資産の機密性,完全性及び可用性を維持するために,リスクアセスメントに基づいて管理策を選択し,継続的に改善する仕組みである。
⇒ISMSの説明です。ISMSは情報セキュリティマネジメントシステムであり、情報資産の機密性、完全性、可用性を維持するための仕組みです。BCMSは、事業中断時の重要業務の継続や早期復旧を対象とします。
ウ:製品やサービスの品質を維持・向上するために,顧客要求事項への適合やプロセス改善を継続的に管理する仕組みである。
⇒QMSの説明です。QMSは品質マネジメントシステムであり、製品やサービスの品質を維持・向上するための仕組みです。BCMSは品質管理ではなく、事業継続能力を継続的に高めるための仕組みです。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

BCMSは、災害・システム障害・感染症・サプライチェーン停止などによる事業中断に備え、事業継続に関する方針・体制・計画・訓練・評価・改善を組織的に運用する仕組みです。単なる計画ではなく、事業継続力を継続的に高めるマネジメントシステムである点が重要です。

迷ったときの判断軸

重要業務を継続・早期復旧するための手順や体制を定めた計画はBCPです。情報資産の機密性・完全性・可用性を維持する仕組みはISMS、品質を維持・向上する仕組みはQMSです。BCMSは、BCPを含めて、訓練・評価・改善まで回す仕組みと判断しましょう。

科目Bにつなげるために

科目Bでは、災害やランサムウェア被害後に、どの業務を優先して復旧するか、代替手段をどう確保するか、訓練結果をどう改善につなげるかが問われることがあります。BCMSは、事業中断に備えて継続的に準備・検証・改善する枠組みとして整理しておきましょう。