TCO(総所有費用)|情報処理安全確保支援士 令和2年 秋期午前Ⅱ試験 問24

出典:令和2年秋期 午前Ⅱ 問24 分野:サービスマネジメント(中分類) / サービスマネジメントシステムの計画及び運用
新システムの開発を計画している。提案された4案の中で,TCO(総所有費用)が最小のものはどれか。ここで,このシステムは開発後,3年間使用されるものとする。

単位 百万円

A案 B案 C案 D案
ハードウェア導入費用 30 30 40 40
システム開発費用 30 50 30 40
導入教育費用 5 5 5 5
ネットワーク通信費用/年 20 20 15 15
保守費用/年 6 5 5 5
システム運用費用/年 6 4 6 4
  • ア:A案
  • イ:B案
  • ウ:C案
  • エ:D案
解説

TCOは、Total Cost of Ownershipの略で、導入時の費用だけでなく、利用期間中に発生する運用・保守などの費用も含めた総所有費用です。

この問題では、開発後3年間使用するので、導入時に一度だけ発生する費用と、1年ごとに発生する費用の3年分を合計します。

C案のTCOは、40 + 30 + 5 +(15 + 5 + 6)× 3 = 75 + 78 = 153百万円です。他の案よりも小さくなります。

したがって、ウが適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:A案
⇒A案のTCOは、30 + 30 + 5 +(20 + 6 + 6)× 3 = 65 + 96 = 161百万円です。C案の153百万円より大きくなります。
イ:B案
⇒B案のTCOは、30 + 50 + 5 +(20 + 5 + 4)× 3 = 85 + 87 = 172百万円です。4案の中で最小ではありません。
エ:D案
⇒D案のTCOは、40 + 40 + 5 +(15 + 5 + 4)× 3 = 85 + 72 = 157百万円です。C案の153百万円より大きくなります。
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まず押さえたいこと

TCOは、システムの導入時に発生する費用だけでなく、利用期間中に継続して発生する運用・保守などの費用も含めた総所有費用です。比較するときは、一度だけ発生する初期費用と、毎年発生する継続費用を分けることが基本です。

迷ったときの判断軸

まず各費用を「導入時だけ発生する費用」と「年ごとに発生する費用」に分類します。次に、年額費用へ利用年数を掛け、最後に初期費用と合計します。初期費用だけが安い案を選ばず、利用期間全体の費用を比較することが重要です。

科目Bにつなげるために

TCOの計算そのものは、支援士試験の科目Bで中心的に問われる可能性は高くありません。科目Aでは、初期費用と継続費用を利用期間全体で比較する考え方を押さえておきましょう。科目B対策では、セキュリティ対策コスト・運用負荷・リスク低減効果・対策の優先順位など、限られた資源の中で対策を選定する視点を優先しましょう。