SNMPのPDU|情報処理安全確保支援士 平成31年 春期午前Ⅱ試験 問20

出典:平成31年春期 午前Ⅱ 問20 分野:ネットワーク / ネットワーク管理
ネットワーク管理プロトコルであるSNMPv3で使われるPDUのうち,事象の発生をエージェントが自発的にマネージャに知らせるために使用するものはどれか。ここで,エージェントとはエージェント相当のエンティティ,マネージャとはマネージャ相当のエンティティを指す。
  • ア:GetRequest-PDU
  • イ:Response-PDU
  • ウ:SetRequest-PDU
  • エ:SNMPv2-Trap-PDU
解説

SNMPは、ネットワーク機器を監視・管理するためのプロトコルです。

ルータ、スイッチ、サーバなどの状態を確認したり、設定を変更したり、異常が起きたときに通知を受け取ったりするために使われます。

SNMPでは、管理する側をマネージャ、管理される機器側をエージェントと呼びます。

  • マネージャ:ネットワークを監視・管理する側
  • エージェント:ルータやスイッチなど、監視される機器側
  • PDU:SNMPでやり取りされるメッセージの形式
PDU 送信方向 内容
GetRequest マネージャ → エージェント 特定の管理情報を取得するための要求
GetNextRequest マネージャ → エージェント 次の管理情報を順番に取得するための要求
GetBulkRequest マネージャ → エージェント 複数の管理情報をまとめて取得するための要求
SetRequest マネージャ → エージェント 管理対象機器の設定値を変更するための要求
Response エージェント → マネージャ 要求に対する応答。取得結果や設定結果を返す
SNMPv2-Trap エージェント → マネージャ 障害や状態変化などのイベントを自発的に通知する
Report 主にエージェント → マネージャ SNMPv3で、認証失敗やメッセージ処理上の問題などを通知する

つまり、SNMPのPDUは「マネージャが情報を取りに行くもの」「マネージャが設定を変えるもの」「エージェントが結果や異常を返すもの」に分けて考えると分かりやすいです。

したがって、が適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:GetRequest-PDU
⇒マネージャがエージェントに対して、管理情報の値を取得するために送信するPDUです。エージェントから自発的に事象を通知するためのものではありません。
イ:Response-PDU
⇒エージェントが、GetRequest-PDUやSetRequest-PDUなどに対する応答として、処理結果や管理情報を返すためのPDUです。マネージャからの要求を受けずに自発的に送信する通知ではありません。
ウ:SetRequest-PDU
⇒マネージャがエージェントに対して、管理情報の値を設定・変更するために送信するPDUです。事象の発生をエージェントから通知するためのものではありません。
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まず押さえたいこと

SNMPでは、管理対象機器側のエージェントが、管理側のマネージャに状態情報を通知します。事象の発生をエージェントが自発的に知らせるために使うPDUは、SNMPv2-Trap-PDUです。障害発生・リンクダウン・しきい値超過などを通知する場面で使われます。

迷ったときの判断軸

GetRequest-PDUはマネージャがエージェントから情報を取得する要求、SetRequest-PDUはマネージャがエージェントの設定値などを変更する要求、Response-PDUは要求に対する応答です。Trapは、エージェント側からマネージャへ自発的に通知するものと判断しましょう。

科目Bにつなげるために

科目Bでは、監視サーバ・ネットワーク機器・障害通知・ログ監視・しきい値監視などを組み合わせて問われることがあります。SNMPでは、マネージャから取りに行くGetと、エージェントから知らせるTrapを区別し、誰が通信を開始しているのかを意識して読み取りましょう。