テンペスト攻撃の説明|情報処理安全確保支援士 平成30年 春期午前Ⅱ試験 問13

出典:平成30年春期 午前Ⅱ 問13 分野:セキュリティ / 情報セキュリティ
テンペスト攻撃を説明したものはどれか。
  • ア:故意に暗号化演算を誤動作させて正しい処理結果との差異を解析する。
  • イ:処理時間の差異を計測して解析する。
  • ウ:処理中に機器から放射される電磁波を観測して解析する。
  • エ:チップ内の信号線などに探針を直接当て,処理中のデータを観測して解析する。
解説

テンペスト攻撃は、コンピュータやディスプレイなどの機器が処理中に放射する電磁波を外部から観測し、処理内容や秘密情報を推測する攻撃です。

機器を直接操作したり、内部に探針を当てたりせず、漏えいする電磁波を解析する点が特徴です。サイドチャネル攻撃の一種に分類されます。

サイドチャネル攻撃

したがって、が適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:故意に暗号化演算を誤動作させて正しい処理結果との差異を解析する。
⇒故障利用攻撃の説明です。機器に電圧やクロックなどの異常を与えて誤った演算結果を発生させ、正常な結果との差異から秘密鍵などを推測します。
イ:処理時間の差異を計測して解析する。
⇒タイミング攻撃の説明です。入力値や秘密情報によって生じる処理時間の違いを測定し、秘密鍵などを推測します。
エ:チップ内の信号線などに探針を直接当て,処理中のデータを観測して解析する。
⇒プロービング攻撃の説明です。半導体チップの内部に探針を当て、信号線を流れるデータを直接観測する侵襲型の攻撃です。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

テンペスト攻撃は、機器が処理中に放射する電磁波を外部から観測し、画面表示や処理中の情報などを推測・解析する攻撃です。暗号アルゴリズムそのものを破るというより、機器から漏れ出る副次的な情報を利用するサイドチャネル攻撃の一種として押さえましょう。

迷ったときの判断軸

故意に誤動作させて差異を解析するものはフォールト攻撃、処理時間の差異を計測するものはタイミング攻撃、チップ内の信号線に探針を当てるものはプロービング攻撃です。テンペスト攻撃は、電磁波を観測する攻撃と判断すれば切り分けやすくなります。

科目Bにつなげるために

科目Bでは、暗号処理装置・ICカード・IoT機器・物理セキュリティ・サイドチャネル攻撃対策などと絡めて問われることがあります。対策としては、電磁波漏えいを抑える設計・遮蔽・設置場所の管理などが考えられるため、ソフトウェア上の対策だけでなく物理的な保護も必要という視点を持ちましょう。