サイバー情報共有イニシアティブの説明|情報処理安全確保支援士 平成30年 春期午前Ⅱ試験 問10

出典:平成30年春期 午前Ⅱ 問10 分野:セキュリティ / 情報セキュリティ管理
サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)の説明として,適切なものはどれか。
  • ア:サイバー攻撃対策に関する情報セキュリティ監査を参加組織間で相互に実施して,監査結果を共有する取組み
  • イ:参加組織がもつデータを相互にバックアップして,サイバー攻撃から保護する取組み
  • ウ:セキュリティ製品のサイバー攻撃に対する有効性に関する情報を参加組織が取りまとめ,その情報を活用できるように公開する取組み
  • エ:標的型サイバー攻撃などに関する情報を参加組織間で共有し,高度なサイバー攻撃対策につなげる取組み
解説

J-CSIPは、サイバー情報共有イニシアティブの略で、標的型サイバー攻撃などに関する情報を、参加組織間で共有する取組みです。

攻撃メールの特徴、マルウェア、通信先、攻撃手口などの情報を共有し、単独の組織だけでは把握しにくい攻撃の兆候を早期に発見して、高度なサイバー攻撃対策につなげます。

したがって、が適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:サイバー攻撃対策に関する情報セキュリティ監査を参加組織間で相互に実施して,監査結果を共有する取組み
⇒J-CSIPは、参加組織同士で情報セキュリティ監査を実施する取組みではありません。標的型サイバー攻撃などの攻撃情報を共有し、対策に活用することが目的です。
イ:参加組織がもつデータを相互にバックアップして,サイバー攻撃から保護する取組み
⇒相互バックアップの説明です。J-CSIPは、データを保管し合う仕組みではなく、攻撃事例や兆候などのサイバーセキュリティ情報を共有する取組みです。
ウ:セキュリティ製品のサイバー攻撃に対する有効性に関する情報を参加組織が取りまとめ,その情報を活用できるように公開する取組み
⇒J-CSIPは、セキュリティ製品の性能評価結果を一般公開する取組みではありません。参加組織間で攻撃情報を共有し、類似攻撃の早期発見や被害防止に役立てます。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

J-CSIPは、標的型サイバー攻撃などに関する情報を参加組織間で共有し、攻撃の早期把握や対策強化につなげる取組みです。IPAが事務局となり、参加組織から提供された情報を集約・分析して共有することで、高度なサイバー攻撃への対策に役立てます。

迷ったときの判断軸

監査を相互に実施する取組み、データを相互バックアップする取組み、セキュリティ製品の有効性を公開する取組みではありません。J-CSIPは、製品評価やバックアップではなく、サイバー攻撃に関する情報共有が中心です。特に「標的型攻撃」「参加組織間で共有」という語に注目しましょう。

科目Bにつなげるために

科目Bでは、標的型攻撃・脅威情報共有・CSIRT・JPCERT/CC・インシデント対応などと絡めて問われることがあります。攻撃情報を自組織だけで抱え込むのではなく、信頼できる枠組みで共有し、検知・分析・対策に活かす視点を持ちましょう。