サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)の説明|情報処理安全確保支援士 平成28年 春期午前Ⅱ試験 問10

出典:平成28年春期 午前Ⅱ 問10 分野:セキュリティ / 情報セキュリティ管理
"サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)"の説明はどれか。
  • ア:暗号技術の調査を行い,電子政府における調達のために参照すべき暗号のリストを公表するためのプロジェクト
  • イ:検知したサイバー攻撃の情報を公的機関に集約し,高度なサイバー攻撃対策につなげていく取組み
  • ウ:制御システムにおけるセキュリティマネジメントシステムの認証制度
  • エ:脆弱性関連情報の発見から公表に至るまでの対処プロセス
解説

J-CSIP(サイバー情報共有イニシアティブ)は、標的型攻撃などのサイバー攻撃に関する情報を参加組織から収集・分析し、その情報を参加組織間で共有することによって、被害の拡大防止や高度なサイバー攻撃への対策につなげる取組みです。

攻撃を受けた組織だけで情報を抱え込むのではなく、公的機関であるIPAなどを介して攻撃情報を集約・共有することで、他の参加組織でも同様の攻撃を早期に発見したり、防御策を講じたりできるようにします。

したがって、イが適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:暗号技術の調査を行い,電子政府における調達のために参照すべき暗号のリストを公表するためのプロジェクト
⇒CRYPTRECに関する説明です。CRYPTRECは暗号技術の安全性などを評価し、電子政府などで利用する暗号技術の選定に関する情報を提供します。
ウ:制御システムにおけるセキュリティマネジメントシステムの認証制度
⇒制御システム向けのセキュリティマネジメントシステム認証制度に関する説明です。J-CSIPは認証制度ではなく、サイバー攻撃情報を共有するための取組みです。
エ:脆弱性関連情報の発見から公表に至るまでの対処プロセス
⇒脆弱性情報の届出や調整、公表などの取扱いに関するプロセスの説明です。J-CSIPは脆弱性情報の公表手続ではなく、実際に観測・検知されたサイバー攻撃情報を参加組織間で共有する取組みです。
TSUNAGARU-ADVICE

まず押さえたいこと

J-CSIPは、サイバー攻撃に関する情報を参加組織や公的機関で共有し、標的型攻撃などの高度なサイバー攻撃への対策に活用する取組です。ポイントは、攻撃情報を集約・共有して防御に役立てることです。

迷ったときの判断軸

暗号技術の評価や推奨暗号リストの整備はCRYPTREC、制御システム向けの認証制度は別の制度、脆弱性情報の発見から公表までの対処プロセスは脆弱性情報取扱いに関する仕組みです。J-CSIPは、サイバー攻撃情報の共有・分析・対策への活用という観点で判断しましょう。

科目Bにつなげるために

科目Bでは、標的型攻撃・脅威情報共有・インシデント対応・組織間連携などと組み合わせて問われることがあります。J-CSIPを覚えるときは制度名だけでなく、一つの組織で得た攻撃情報を共有し、他組織の早期検知や防御強化につなげるという流れで理解しましょう。