セキュリティクリアランスの事例|科目A-1(応用情報技術者) 令和7年 春期午前試験 問39
出典:令和7年春期 午前 問39
分野:セキュリティ / 情報セキュリティ対策
欧米などの企業,組織で行われている"セキュリティクリアランス"の事例はどれか。
- ア:インターネットと重要な秘密情報を取り扱う組織内ネットワークとを,物理的に分離する。
- イ:重要な秘密情報へのアクセス権を付与されたアカウントを定期的に調べ,不要な場合は削除する。
- ウ:重要な秘密情報を取り扱う部署に配属される予定の個人の適性を評価する。
- エ:離席時に机の上の重要な秘密情報を含む書類や媒体を片付ける。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
セキュリティクリアランスは、重要な秘密情報を取り扱う予定の人物について、経歴や信頼性などを調査し、秘密情報を適切に扱える人物かどうかを評価する仕組みです。情報そのものではなく、情報にアクセスする人を対象とします。
迷ったときの判断軸
ネットワークの物理的分離はネットワーク管理、不要なアカウントの削除はアクセス権管理、書類や媒体を片付けることはクリアデスクに該当します。「重要情報を扱う前に個人の適性や信頼性を確認する」という説明が、セキュリティクリアランスです。
科目Bにつなげるために
特に情報処理安全確保支援士試験合格を目指す方は、機密情報の保護を、技術的対策だけでなく、人的対策やアクセス管理と結び付けて考えましょう。セキュリティクリアランスは、適性評価を通じて内部不正や情報漏えいのリスクを抑える考え方です。

セキュリティクリアランスは、機密情報を扱う人が、その情報を適切に管理できる人物かどうかを事前に確認し、基準を満たした人だけにアクセスを認める制度です。
目的は、国家機密や重要情報が外部に漏れるリスクを減らすことです。重要な情報を扱う前に、その人の信頼性を調査し、「この人なら機密情報を扱ってよい」と判断された場合に限って、アクセス権が与えられます。
調査では、本人の経歴や犯罪歴、経済的状況など、機密情報の取扱いに影響しそうな要素を確認します。これは、情報漏えい、買収、脅迫、不正利用などのリスクを下げるためです。
日本では、特定秘密保護法に基づく適正評価が代表例です。防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止に関する重要情報を扱う人に対して、適正評価が行われます。
また、経済安全保障上重要な情報についても、重要経済安保情報保護活用法により、同様に適正評価の仕組みが設けられています。
民間企業でも、研究開発情報や知的財産、重要な技術情報などを守るために、独自の確認制度を設けることがあります。
つまりセキュリティクリアランスは、「重要な秘密情報を扱わせてもよい人物かを事前に確認し、信頼できる人だけにアクセスを認める制度」と考えると分かりやすいです。
したがって、ウが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:インターネットと重要な秘密情報を取り扱う組織内ネットワークとを,物理的に分離する。
⇒ネットワーク分離の説明です。秘密情報を扱うネットワークを外部ネットワークから隔離する技術的な対策であり、個人の適性や信頼性を評価する仕組みではありません。
イ:重要な秘密情報へのアクセス権を付与されたアカウントを定期的に調べ,不要な場合は削除する。
⇒アクセス権管理の説明です。利用者の職務や必要性に応じて権限を見直す対策であり、秘密情報を取り扱う前に個人の適性を評価するセキュリティクリアランスとは異なります。
エ:離席時に机の上の重要な秘密情報を含む書類や媒体を片付ける。
⇒クリアデスクの説明です。書類や記録媒体の盗み見・紛失を防ぐための物理的な情報管理策であり、個人の適性を審査する制度ではありません。