ICカードの耐タンパ性を高める対策|科目A-1(応用情報技術者) 令和6年 春期午前試験 問44
出典:令和6年春期 午前 問44
分野:セキュリティ / 情報セキュリティ対策
ICカードの耐タンパ性を高める対策はどれか。
- ア:ICカードとICカードリーダーとが非接触の状態で利用者を認証して,利用者の利便性を高めるようにする。
- イ:故障に備えてあらかじめ作成した予備のICカードを保管し,故障時に直ちに予備カードに交換して利用者がICカードを使い続けられるようにする。
- ウ:信号の読出し用プローブの取付けを検出するとICチップ内の保存情報を消去する回路を設けて,ICチップ内の情報を容易には解析できないようにする。
- エ:利用者認証にICカードを利用している業務システムにおいて,退職者のICカードは業務システム側で利用を停止して,他の利用者が利用できないようにする。
TSUNAGARU-ADVICE
まず押さえたいこと
耐タンパ性とは、ICチップを物理的に解析・改ざんしようとしたときに、内部の秘密情報を読み出されにくくする性質です。解析用プローブの接続などを検知して、機密情報を消去する仕組みは代表的な耐タンパ対策です。
迷ったときの判断軸
非接触化は利便性、予備カードの保管は可用性、退職者カードの無効化はアクセス管理に関する対策です。「物理的な解析や侵入を検知して秘密情報を守る」ものが耐タンパ性の向上に該当します。
科目Bにつなげるために
特に情報処理安全確保支援士試験合格を目指す方は、耐タンパ性を物理攻撃への対策・秘密鍵の保護・HSM・ICカードなどのセキュアデバイスと結び付けて理解しましょう。論理的なアクセス制御とは別に、ハードウェアそのものへの攻撃を防ぐ視点が重要です。
耐タンパ性とは、機器やICチップの内部を不正に解析したり、秘密情報を取り出したりしようとする物理的な攻撃に対して、情報を守る性質です。
ICカードでは、プローブの取付けやチップの開封などの不正な解析を検出した場合に、内部の秘密情報を消去する仕組みを設けることで、耐タンパ性を高めることができます。
したがって、ウが適切です。
❌他選択肢が誤りの理由ア:ICカードとICカードリーダーとが非接触の状態で利用者を認証して,利用者の利便性を高めるようにする。
⇒非接触型ICカードの利便性に関する説明です。物理的な解析や内部情報の不正取得を防ぐ耐タンパ性を高める対策ではありません。
イ:故障に備えてあらかじめ作成した予備のICカードを保管し,故障時に直ちに予備カードに交換して利用者がICカードを使い続けられるようにする。
⇒可用性を高めるための対策です。ICカードが故障しても継続利用できるようにするものであり、内部情報の解析を困難にする耐タンパ性とは関係ありません。
エ:利用者認証にICカードを利用している業務システムにおいて,退職者のICカードは業務システム側で利用を停止して,他の利用者が利用できないようにする。
⇒アクセス制御やアカウント管理に関する対策です。退職者による不正利用を防ぐものであり、ICチップそのものの物理的な解析耐性を高める対策ではありません。