NoSQLに分類されるデータベース|科目A-1(応用情報技術者) 令和6年 春期午前試験 問29

出典:令和6年春期 午前 問29 分野:データベース / データベース応用
ビッグデータの基盤技術として利用されるNoSQLに分類されるデータベースはどれか。
  • ア:関係データモデルをオブジェクト指向データモデルに拡張し,操作の定義や型の継承関係の定義を可能としたデータベース
  • イ:経営者の意思決定を支援するために,ある主題に基づくデータを現在の情報とともに過去の情報も蓄積したデータベース
  • ウ:様々な形式のデータを一つのキーに対応付けて管理するキーバリュー型データベース
  • エ:データ項目の名称,形式など,データそのものの特性を表すメタ情報を管理するデータベース
解説

NoSQLは、従来の関係データベースとは異なるデータモデルを採用し、大量かつ多様なデータを柔軟に扱えるようにしたデータベースの総称です。ビッグデータの保存や分散処理などで利用されます。

代表的なNoSQLのデータモデルには、次のようなものがあります。

  • キー・バリュー型:1つのキーに1つの値を対応付けてデータを格納します。構造が単純で、高速な検索や大規模な分散処理に適しています。
  • カラム指向:行キーに対して、カラムという「名前と値の組合せ」を対応付けてデータを格納します。行ごとに異なるカラムを持たせるなど、柔軟な構造を実現できます。
  • ドキュメント指向:JSONやXMLなどの形式でデータを格納します。項目構成が異なるデータも柔軟に扱えます。
  • グラフ指向:グラフ理論に基づき、データをノード、データ間の関係をエッジとして表現します。人間関係や経路など、データ同士の関係性を扱う処理に適しています。

選択肢ウは「様々な形式のデータを一つのキーに対応付けて管理する」としているため、NoSQLの一種であるキー・バリュー型データベースの説明です。

したがって、ウが適切です。

❌他選択肢が誤りの理由
ア:関係データモデルをオブジェクト指向データモデルに拡張し,操作の定義や型の継承関係の定義を可能としたデータベース
⇒オブジェクト関係データベース(ORDB)の説明です。関係データベースを基礎として、オブジェクト指向の型や継承などの機能を取り入れたものであり、この問題で問われている代表的なNoSQLの説明ではありません。
イ:経営者の意思決定を支援するために,ある主題に基づくデータを現在の情報とともに過去の情報も蓄積したデータベース
⇒データウェアハウスの説明です。業務システムなどから収集した大量の時系列データを蓄積し、分析や意思決定に利用します。NoSQLというデータモデルの分類を表すものではありません。
エ:データ項目の名称,形式など,データそのものの特性を表すメタ情報を管理するデータベース
⇒メタデータリポジトリなどの説明です。データそのものではなく、データ項目名、データ型、桁数などの「データについてのデータ」を管理するもので、NoSQLのデータモデルを表したものではありません。
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まず押さえたいこと

NoSQLは、従来の関係データベースとは異なるデータモデルを用い、大量・多様なデータを柔軟かつ分散して扱いやすいデータベースです。代表例として、キーと値の組合せでデータを管理するキーバリュー型があります。

迷ったときの判断軸

オブジェクト指向データベース・データウェアハウス・メタデータベースは、それぞれ目的や構造が異なります。NoSQLを見分けるときは、キーバリュー型・ドキュメント型・カラム指向型・グラフ型といった非リレーショナルなデータモデルに注目しましょう。

科目Bにつなげるために

特にプロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験合格を目指す方は、NoSQLをビッグデータ・分散処理・スケーラビリティ・柔軟なスキーマと結び付けて理解しましょう。データの種類やアクセス特性に応じて、RDBとNoSQLを使い分ける設計判断にもつながります。