SPIの割引に関する問題です。
割引販売を行った際に、利益が○○円だった場合、割引を行わなかった際の利益はいくらかを求める問題が一般的です。
例題1
問題1
ある店では、定価の\(4\)割引で売ると\(500\)円の利益が得られるように価格設定をしている。
仕入れ額が\(1,100\)円の商品を定価で売ったときの利益はいくらか。
円
解説(クリックで展開)
聞かれているのは「
定価で売ったときの利益」です。しかし、
そもそももとの定価がいくらか分かりません。したがって定価がいくらなのかを求めることが先決になります。
問題文から分かることは、
- 定価の\(4\)割引で売ると\(500\)円の利益が得られる。
- 仕入額が\(1,000\)円。
の二つです。
ここで「利益」とは、「売価」\(-\)「仕入額」で求められます。では「売価」はいくらか。それは問題文より、「定価の\(4\)割引」だと分かります。
求めたい値を定価\(=x\)円とすると、売価はその\(4\)割引なので
\[0.6x\]
と表せます。
この売価と仕入額を式に当てはめると以下のような式が得られます。
\[500 \verb|(円)| = 0.6x – 1,000 \verb|(円)|\]
この方程式を\(x\)について解くと、定価である\(x\)について、
\[x = 2,500 \verb|(円)|\]
と分かります。
定価で売った場合、「売値」\(=\)「定価」となるので、先程の「利益」\(=\)「売価」\(-\)「仕入額」に代入して、
\[\verb|利益| = 2,500 \verb|(円)| – 1,000 \verb|(円)|= 1,500 \verb|(円)|\]
となります。
したがって定価で売ったときの利益は\(1,500\)円となります。
解答(クリックで展開)
\(1,500\)円
問題2
ある店では、定価の\(4\)割引で売ると\(500\)円の利益が得られるように価格設定をしている。
定価の\(1\)割り引きで売ると利益が\(800\)円だったとすると、この商品の定価はいくらか。
円
解説(クリックで展開)
今度は割引率の違いによる利益の違いから定価を割り出します。
問1と同様に分かっていることを書き出します。
- 定価の\(4\)割引で売ると利益が\(500\)円
- 定価の\(1\)割引で売ると利益が\(800\)円
ここで、この利益の差額が何を表しているのか、考えてみましょう。

そう、図を見れば一目瞭然ですが、定価の\(4\)割引と\(1\)割引の二つでは、定価の\(3\)割分違うことが分かります。
したがってこの二つの利益の差は定価の\(3\)割りと等しいのです。
では二つの利益の差が定価の\(3\)割と等しいことを表す式を立ててみましょう。
定価を\(x\)円とすると、
\[800 \verb|(円)| – 500 \verb|(円)| = 0.3x\]
となります。
この\(x\)を解くと、
\[x = 1,000 \verb|(円)|\]
が得られます。
したがって、定価は\(1,000\)円です。
解答(クリックで展開)
\(1,000\)円
ADVICE
定価が分からない状態で売価を求めるなど、未知数が二つある場合片方を\(x\)と置くことで簡単な方程式が立てられます。
今回の場合は定価を求める問題でしたが、仕入れ額や利益の場合でもこの方法で通用します。方程式をすぐに立てられるように練習してみましょう。
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