SPIにおける分類の問題は主に\(3\)つ以上の対象物があります。
その合計やお互いの関係性を提示し、それに条件を加えることで範囲を絞っていくことが正解への手順となります。
条件がいくつもあり混乱してしまいそうですが、パターンを覚えてしまえば簡単なので是非対策しましょう。
では、例題を見てみましょう。
例題1
問題1
解説(クリックで展開)
分類の問題では、どの順番は関係なく、「何がいくつあるのか」を問われます。
条件Ⅰ)より、それぞれの花は少なくとも\(1\)本あることを表しています。
また、条件Ⅱ)より、菊が薔薇よりも本数が少ないことから、以下のようにまとめておきましょう。
薔薇\(>0\)
菊\(>0\)
ユリ\(>0\)
薔薇\(>\)菊
また、分類問題ではそれぞれの推論についても条件が付与されている事に注意しましょう。
ではそれぞれの推論を一つずつ見て行きます。
- ア:ユリが\(2\)本なら、菊は\(3\)本である。
最初にユリが2本という条件が付与されます。

そこに条件Ⅰ)の薔薇と菊が最低でも\(1\)本ずつ咲いていることを加味します。



ここで、ユリは\(2\)本で固定されており、加えて薔薇と菊\(1\)本ずつ、合計\(4\)本は存在することが確定しています。
残り\(9-4=5\)本を薔薇と菊でどのように組み合わせるかが決め手となります。
条件Ⅱ)の薔薇\(>\)菊を思い出してみましょう。
薔薇\(+\)菊\(=5\)の条件とあわせると、図の状態にさらに追加される花の種類と数は以下のようになります。
薔薇\(5\)本、菊\(0\)本・・・(a)
薔薇\(4\)本、菊\(1\)本・・・(b)
薔薇\(3\)本、菊\(2\)本・・・(c)
(c)の場合、全部で薔薇が\(4\)本、菊が\(3\)本、ユリが\(2\)本となって一見条件を満たすように思えます。
しかし、問題文を良く見てみると、必ず正しい推論を聞いています。
つまり、(a)や(b)がアの「菊が\(3\)本」を満たしていないため、正解ではないといえます。
- イ:ユリが\(4\)本なら、菊は\(2\)本である。
これもまず、確定している条件だけを図示してみましょう。



ユリの\(4\)本と、薔薇、菊それぞれの\(1\)本の合計\(6\)本が確定しています。
残り\(9-6=3\)本を薔薇と菊でどのように組み合わせるかが決め手です。
条件Ⅱ)の薔薇\(>\)菊を考慮すると、以下の\(2\)つのパターンが考えられます。
薔薇\(3\)本、菊\(0\)本・・・(d)
薔薇\(2\)本、菊\(1\)本・・・(e)
(e)は全部で薔薇が\(3\)本、菊が\(2\)本、ユリが\(4\)本で条件を満たしますが、(d)は薔薇が\(4\)本、菊が\(1\)本、ユリが\(4\)本で満たさないためイも不正解になります。
- ウ:ユリが\(5\)本なら、菊は\(1\)本である。
今まで同様に図示しましょう。



ユリの\(5\)本と、薔薇、菊それぞれの\(1\)本の合計\(7\)本が確定しています。
残り\(9-7=2\)本を薔薇と菊でどのように組み合わせるかが決め手です。条件Ⅱ)の薔薇\(>\)菊より、
薔薇\(2\)本、菊\(0\)本・・・(f)
の\(1\)パターンに限られます。
この場合、全部で薔薇が\(3\)本、菊が\(1\)本、ユリが\(5\)本となり、条件を満たし、そのほかに条件を満たさないパターンが無いため、正解となります。
よって正しい推論はウのみとなります。
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問題2
解説(クリックで展開)
先ほど同様に一つ一つ見ていっても良いのですが、必ず正しい事を見つけるには、正しくならない事象を探し、
1つでも見つかった場合は除外するといった方法を取るほうが早いです。
今回は正しくならない事象を探してみましょう。
- カ:菊とユリが同じ本数なら、薔薇は\(5\)本である。
菊とユリが\(1\)本ずつの場合を考えると、薔薇は\(7\)本となります。これは正しくならない事象なので、カは不正解になります。
- キ:薔薇とユリが同じ本数なら、菊は\(1\)本である。
薔薇とユリが\(5\)本ずつの場合は合計\(9\)本という条件Ⅰ)を満たさないため、考慮しません。
薔薇とユリが\(4\)本ずつの場合は合計\(9\)本のため、菊は残りの\(1\)本となり、条件を満たします。
薔薇とユリが\(3\)本ずつの場合は合計\(9\)本のため、菊は残りの\(3\)本となりますが、条件Ⅱ)を満たさないため考慮しません。
したがって、薔薇が\(4\)本、菊が\(1\)本、ユリが\(4\)本の組み合わせしか存在せず、キは正解となります。
- ク:ユリが薔薇より2本以上多いなら、菊は\(1\)本である。
考えられるパターンとして、
薔薇が\(2\)本、菊が\(1\)本、ユリが\(6\)本
薔薇が\(3\)本、菊が\(1\)本、ユリが\(5\)本
の\(2\)パターンのみです。これはどちらも菊が\(1\)本の条件を満たしているため、正解になります。
したがって、正解はキ、クになります。
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ADVICE
分類では、正しくない事象を見つけることが手っ取り早く答えを見つけやす方法です。、この、正しくない事象のことを反例と呼びます。
また、条件がいくつもあり、最終的に何を満たせばいいのか分からなくなるかもしれません。
そんなときは、問題文及び推論の前半を条件(=変えてはいけない絶対のもの)、推論の後半を要件(=満たしているかどうかを問うもの)として頭においておけば、何を求めたいかはっきりします。



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例題2
問題1
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この問題は
総当りのため、リーグ表を用いると分かりやすいです。



勝ち負けがはっきりしているⅠ)~Ⅲ)の条件をそれぞれ表に埋めて行きます。



その際、それぞれの条件の対偶も表に記載します。
Ⅰ)BはAに勝った。
Ⅱ)DはCに負けた。
Ⅲ)AはDに負けた。
となるので、表のようになります。



最後にⅣ)の、Dは\(1\)勝しかできなかったという点に着目します。
既にDはAに勝利しているため、条件からは見えてこないBとの勝負には負けていることが分かります。
Ⅳ)より分かった、「DはBに負けた。」ことと、その対偶の「BはDに勝った」事を表に書き加えます。



以上が条件を元に作られた表になり、Bのみが対戦結果が全て分かっていることになります。
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問題2
解説(クリックで展開)
まずは先ほどの完成させた表を見ましょう。


ここで分かっていないのはD以外の全員となります。
ではそれぞれの情報を当てはめてみましょう。
- ア:\(3\)戦とも負けた人がいた。
この情報と表を見比べてみると、BとCは既に\(1\)勝しているので、Aが\(3\)敗したことが分かります。
しかし、これだけではまだBとCの関係が分かりません。



- イ:\(3\)戦とも勝った人がいた。
この情報だけではBとCどちらにも当てはまるため、結果を断定することができません。
あっても無くても変わらない情報です。
- ウ:BはCに勝った。
これでようやくBとCの関係性が分かったため、表に書き込むことができます。
このことより、必要な情報はアとウであることが分かりました。
また、ウを先に表に書き込んだ場合、イの情報は表より自明になります。
ここでの問いは「少なくとも」と言われているため、余分な情報は選択してはいけません。
よっていずれにせよ、答えはアとウに限定されます。
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ADVICE
実際に図や表を書けば分かるのですが、実際の試験では時間が限られています。
より早く正確に書くことを求められるので、何度も練習を重ねて書き方をマスターしていきましょう。
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