[FP3級]ライフプランニングの考え方と手法(ライフイベント表・キャッシュフロー表)[無料講座・例題付き!]

2020年6月16日

今回はFP3級ライフプランニングの考え方と手法について学習します。

ぷりん
ぷりん
人生で最もお金がかかるのっていつになるんでちゅか?
キュー
キュー
主に教育、住宅取得、老後の3つは特に金がかかるから3大必要資金って言われてるな

ライフイベント

結婚や子供の教育、住宅の取得や退職など、人の一生におけるでき事をライフイベントと呼びます。

3大必要資金

ライフイベントでは場合によっては大きな資金が必要になることがあります。

特に以下の3つはかかる資金の額が大きいため、3大必要資金と呼ばれます。

  • 教育資金・・・子供の教育にかかるお金
  • 住宅取得資金・・・住宅の取得にかかるお金
  • 老後資金・・・老後の生活にかかるお金

ライフプランニングの手法・ツール

FPが顧客に対し、ライフプランニングを行う場合は以下のような手順で進めていきます。

  1. 顧客の目的や要望を把握する
  2. 顧客から聞いた情報をもとに現状の問題点を分析する
  3. 明らかになった問題点を解決するために対策とプランを練る
  4. プランを実際に実行する

これらの手順をスムーズに行う際にいくつかのツールがあります。

ライフイベント表

家族の将来のライフイベントとそれに必要な資金の金額を時系列でまとめた表をライフイベント表と呼びます。

ライフイベント表を作成することで、将来の夢や目標が明確になります。

西暦 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028
家族の年齢
父親 44 45 46 47 48 49 50 51 52
母親 39 40 41 42 43 44 45 46 47
ラク 17 18 19 20 21 22 23 24 25
カズ 15 16 17 18 19 20 21 22 23
家族のイベントと必要資金
父親 一軒家購入 車の買換え
母親
ラク 大学進学 大学卒業
就職失敗
カズ 大学進学 大学卒業
就職
カズ
カズ
なんか兄妹にされてる
キュー
キュー
ベンギジョーツゴーガイーってやつや
ラク
ラク
それより俺の将来ひどくね?

キャッシュフロー表

ライフイベント表と現在の収入状況に基づいて、将来の収支状況と貯蓄残高の予想をまとめた表をキャッシュフロー表と言います。

西暦 変動率(※3) 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027
家族の年齢
父親 44 45 46 47 48 49 50 51
母親 39 40 41 42 43 44 45 46
ラク 17 18 19 20 21 22 23 24
カズ 15 16 17 18 19 20 21 22
家族のイベントと必要資金
父親 一軒家購入 車の買換え
母親
ラク 大学進学 大学卒業
就職失敗
カズ 大学進学 大学卒業
就職
収入(※1)
給与収入 1% 800 808 816 824 832 841 849 858
その他 0% 30 30 30 30 30 30 30 30
合計 830 838 846 854 862 871 879 888
支出(※2)
基本生活費 1% 300 303 306 309 312 315 318 322
住居費 0% 200 200 200 30 30 30 30 30
教育費 2% 20 80 82 143 146 88 90 30
保険料 0% 40 40 40 40 40 40 40 40
車の買換え 1% 210
住宅新築費 1% 3,060
その他 1% 30 30 31 31 31 32 32 32
合計 590 653 3,719 553 559 505 720 454
年間収支(※4) 240 185 -2,873 301 303 366 159 434
貯蓄残高(※5) 1% 4,500 4,730 1,904 2,224 2,549 2,940 3,128 3,593

キャッシュフロー表の書き方は

  1. 収入欄に給与収入など、可処分所得を記入
  2. 支出欄に基本生活費など、支出金額を記入
  3. 変動率から次年度以降の額を計算
  4. 年間収支欄に収入合計から支出合計を差し引いた金額を記入
  5. 貯蓄残高欄にその年の貯蓄残高を記入。

と言った流れになります。

キュー
キュー
変動率は将来の金額の変化の割合の事や。給料やったら昇給だったり、生活費だったら物価の上昇だったりやな
収入額及び支出額の計算

収入額や支出額の計算は

\[n年目の収入額及び支出額=現在の金額×(1+変動率)^n\]

で表すことができます。

例えば、現在の給与収入が800万円、変動率を1%とした場合の1年後~5年後を見てみると、

1年後:\(800万円×(1+0.01)^1=808万円\)

2年後:\(800万円×(1+0.01)^2=816万円\)

3年後:\(800万円×(1+0.01)^3=824万円\)

4年後:\(800万円×(1+0.01)^4=832万円\)

5年後:\(800万円×(1+0.01)^5=841万円\)

となります。

またここで、収入欄には年収ではなく、可処分所得を記入することにも注意です。

可処分所得とは年収から社会保険料や所得税、住民税などを差し引いた使えるお金、つまり手取りを指します。

貯蓄残高の計算

貯蓄残高の計算は以下の様にして行います。

\[その年の貯蓄残高=前年の貯蓄残高×(1+変動率)±年間収支\]

こちらも1年後~5年後を見てみると

1年後:\(4,500万円×(1+0.01)+185万円=4,730万円\)

2年後:\(4,730万円×(1+0.01)-2,873万円=1,904万円\)

3年後:\(1,904万円×(1+0.01)+301万円=2,224万円\)

4年後:\(2,224万円×(1+0.01)+303万円=2,549万円\)

5年後:\(2,549万円×(1+0.01)+366万円=2,940万円\)

となります。

ぷりん
ぷりん
どのタイミングで変動率をかけるかが重要なんでちゅね!

個人バランスシート

一定時点における資産と負債のバランスを見るための表を、個人バランスシートと呼びます。

[資産]
普通預金          500万円
定期預金          800万円
株式など          200万円
投資信託          150万円
生命保険(解約返戻金相当額)  50万円
固定資産         4,500万円
[負債]
住宅ローン        3,320万円
車ローン          180万円
負債合計         3,500万円
[純資産]
2,700万円
資産合計         6,200万円 負債・純資産合計     6,200万円
  • 資産・・・現金、貯金、株式、固定資産(家や車)など、価値のあるもの
  • 負債・・・ローンなど将来的に返さないといけないもの
  • 純資産・・・資産合計から負債合計を差し引いた正味の資産額
キュー
キュー
左側(借方)と右側(貸方)の合計金額が一致してバランスが取れてるからバランスシートって言うんやで
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ライフプランニングの考え方と手法・例題

実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。

問題

問1

キャッシュフロー表とは、一定時点における顧客の資産と負債のバランスをみるための表をいう。


×

問2

ファイナンシャル・プランナーが家計に係るキャッシュフロー表等を作成する場合は、可処分所得を把握することが重要であるが、一般に可処分所得は、年収から所得税、住民税および()を控除した金額とする。(2008年/5月)

1 生命保険料
2 社会保険料
3 教育費

問3

個人のライフプランニングにおいて、キャッシュフロー表に記載する金額は、物価変動等が予測されるものについては、通常、その変動等を加味した将来価値で計上する。(2019年/5月)


×

解説(クリックで展開)

ライフプランニングの考え方と手法・まとめ

今回はライフプランニングの考え方と手法について学習しました。

特にキャッシュフロー表を埋める問題は毎回出てくるのでしっかりと計算できるようにしておきましょう。

カズ
カズ
電卓の使い方も合わせてマスターしておきたいね!

次回は6つの係数について学習します。


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