[基本情報技術者試験]一夜漬けは可能?現役SEの観点から答えます。

基本情報技術者試験の勉強時間についてネットやSNSで調べていると、時々



と言った声を見かけたことは無いでしょうか。
一夜漬けが出来ると分かると、



と、勉強を先へ先へ送りがちになってしまいます。
実際に一夜漬けが出来たら良いのですが、ぶっちゃけ大半の人は無理です。
今回は基本情報に一夜漬けで合格している人の特徴や、どのようなペースで勉強を進めて行けば良いかについて触れていきます。
常人は基本情報一夜漬けでは合格できない
冒頭でも触れた通り、基本情報技術者試験に一夜漬けで合格するのは至難の業です。
ではネット上ではなぜ、よく一夜漬けで合格できるという声が見られるのでしょうか。理由は大きく分けて以下の3つだと思われます。
業界経験者・試験経験者
一夜漬けでも合格できる可能性が一番あるのはIT業界に長年勤めるベテランの方ではないでしょうか。
基本情報技術者試験の内容は広いですが、確かに基本的なことが多く、バリバリの現役エンジニアからしてみると、確かに勉強はそこまでしなくて良いかもしれません(ストラテジ・マネジメントは除く)
ただそれでも基本情報で登場する単語は数百~数千個あるように思えるので、その知識を網羅しているかと言われると怪しいところではありますが。
更にもう一つ考えられるパターンが、情報処理技術者試験を過去に受けていた方です。
特に基本情報に去年まで数百時間かけていたけどギリギリ受からなかったから今年試験直前に見直した、と言ったパターンや、筆者のように先に応用情報技術者試験に受かってから基本情報を受けるという変態も可能性として考えられます。
中には嘘を付いている可能性も
インターネットの特にSNSの世界では誰でも気軽に情報を発信できる分、嘘の情報が含まれている可能性も十分考えられます。
資格を取っていないにもかかわらず自分を誇張したいために短時間で取れた!と豪語して周りからちやほやされて承認欲求を満たしたいパターンですね。
「副業で年収うん千万円超えました」、「○○会社の社長です」、「超有名大学主席合格」などと同系列だと思って良いでしょう。



運に頼るにも無理がある
基本情報技術者試験の問題はマークシートなので、午前問題であれば1/4、午後問題でも1/3~1/5くらい(計算問題除く)で正解できます。
適当にやって期待値は25点くらいですが、もしかしてもしかすれば運で合格できるかもしれませんね・・・。



午前・午後が別日に受けられても難しい
令和2年の秋(令和3年受験)からはCBT形式へと変わり、午前試験と午後試験を別々に受けることが可能となりました。
それでも学習量は膨大なため、なかなか一夜漬けでの合格は難しいのではないでしょうか。
スタンダードに基本情報に合格するために
基本情報技術者試験に一夜漬けで合格するのは、凡人の私たちであれば夢物語であることはご理解いただけたかなと思います。
ではどうしたら合格できるのか、それはしっかりと前もって計画を立てて、地道に勉強を進めていくしかありません。



楽な道を探すのではなく、険しい道の歩き方を押さえておきましょう。
常人が必要な勉強時間を把握しよう
一般的に未経験者が基本情報技術者試験に合格できるまでの必要な勉強時間は150時間~200時間とされています。
そうすると1日1時間しか確保できない場合、5ヵ月は必要だという事を押さえておきましょう。
そこからスケジュールを立て、しっかりと合格できるように計画的に勉強を進めていく必要があります。



午前免除で勉強時間は短縮できる
一般的に勉強時間は150時間と書きましたが、午前免除を受けることで午後試験に備えることができて、結果として勉強時間を減らすことができます。



午前免除を受けるには特定のスクールや教育機関を利用する必要があるため、別途費用はかかりますが一度検討してみる価値は大いにあると思います。
筆者個人としては午前免除を考えるのであれば資格の大原がコスパも良く、サポート制度が整っていてオススメです。
午後問題の選び方も重要
基本情報技術者試験の午後問題は以下のような配点になっています。
問 | 分野 | 選択方法 | 配点 |
1 | 情報セキュリティ | 必須 | 20点 |
2~4 | ソフトウェア・ハードウェア データベース ネットワーク |
2~5の中から2問 | 15点 |
5 | プロジェクトマネジメント サービスマネジメント システム戦略 経営戦略 企業と法務 |
15点 | |
6 | データ構造とアルゴリズム | 必須 | 25点 |
7~11 | ソフトウェア開発(C言語、Java、Python、アセンブラ、表計算) | 7~11の中から1問 | 25点 |
つまり2~5と7~11は選択問題になるのですが、特に2~5はあらかじめ選ぶ問題を2問絞ってしまい、後は捨てることで勉強時間をかなり短縮できます。
午後で捨てても午前問題で一通り知識が必要ですが、正直なところ午前問題は暗記でどうにでもなるので対策にそこまで時間がかかりません。
効率よく自分に合った午後問題を見つけて対策することで一夜漬けとは言いませんが、学習時間を半減させることは可能ではないでしょうか。
午後問題の傾向や選び方は以下の記事にまとめているので、参考にしてみて下さい。
また、プログラミングはどうしても時間がかかってしまう傾向にあります。こちらもあらかじめ各言語の対策をしておくことで大幅な時間短縮になるので、参考にしていただければ嬉しく思います。
まとめ・基本情報技術者試験に一夜漬けでは、普通は合格はできません
結論として、大抵の方は基本情報技術者試験で一夜漬けすることは不可能ですが、しっかりと戦略を建てれば大幅に勉強時間を抑えることは可能です。
中には昇進や転職のために早く取得したい!と言った方もいると思いますが、そこは焦らず慌てず。綿密に計画を練ったうえでどうすれば時間短縮で合格できるかを考えて勉強を進めることが、合格への最短ルートです。
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